2020 Fiscal Year Research-status Report
音声想起脳波からの言語表象抽出と音素識別の実証研究
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20K11910
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
新田 恒雄 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), シニア研究員 (70314101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入部 百合絵 愛知県立大学, 情報科学部, 准教授 (40397500)
田口 亮 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70508415)
桂田 浩一 東京理科大学, 理工学部情報科学科, 准教授 (80324490)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 脳波 / 音声想起 / 線形予測分析 / 想起音節の認識 |
Outline of Annual Research Achievements |
音声想起多電極脳波(EEG)データに対して,以下の研究開発を行った. (1)単音・音節・単語を想起した際の脳波データ(21電極)を1名分収集した,(2)スペクトルサブトラクションに基づくノイズ除去技術を開発すると共にその効果を確認した,(3)音声想起に関する「合成による分析モデル」に基づく脳波の線形予測分析方式(Linear Predictive Analysis (LPA))を開発した.(4)脳波中の音節ラベリング方法を開発し,音節データに対する目視によるラベリングを行った.さらに,(5)21電極脳波から音節区間を切り出し,CV(C:子音,V: 母音)音節データベースから,主成分分析(PCA)により5母音に関する固有ベクトルを抽出した(φ(c,m);c:母音クラス,m: 軸番号).21電極からΦ(c,m)を求めるにあたっては,原データに対する尤度計算から母音フレームを切り出し,結果から再度PCAを求める作業を繰り返すことで,φ(c,m)を漸近的に高精度化する方法を開発した.今期は,高精度な5母音固有空間を構築したほか,17音節の音声想起時脳波データと,10数字単語の音声想起脳波データについても収集作業を進め,成人男性4名の音節想起データベースを構築した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
3年の全研究期間には,(1)音声想起脳波の収集とデータベース化,(2)脳波に対するノイズ処理等の前処理技術の開発,(3)脳波分析方式の開発,(4)脳波に対する音節ラベリング方式の開発と実施,(5)母音・子音に関する固有空間と特徴抽出方法の開発,(6)音節・単語・短文に関する想起データ認識までを研究開発予定である.このうち,今期は,(1)~(4),および(5)のうち母音に関する研究までを終えることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
2年目の研究期間では,前記した(5)母音・子音に関する固有空間と特徴抽出方法の開発を完成すると共に,(6)音節・単語・短文に関する想起データ認識までを研究開発したい.また,現在の成人男性データと共に,女性データ,子供データについても収集を行うと共に,これらの分析処理を進め,全データの音節目視ラベリング処理を行いたい.さらに脳波からの想起音節自動ラベリングツール開発についても設計に着手したい.
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Causes of Carryover |
新型コロナの蔓延から国際会議等の海外出張が無くなり,令和2年度の研究費を消化できなくなった.令和3年度には,複数の国際会議に参加・発表を行いたい.
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Research Products
(4 results)