2023 Fiscal Year Annual Research Report
High-resistance information hiding method applied associative memory models
Project/Area Number |
20K11973
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
川村 正樹 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (60314796)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 情報ハイディング / 連想記憶モデル / 電子透かし / パイロット信号 / 最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
高耐性な電子透かし法を開発するため、パイロット信号による攻撃推定の方法や、誤り訂正のために連想記憶モデルを用いた手法、及び、JPEG圧縮耐性のために量子化活性化関数を導入した畳み込みニューラルネット(CNN)による電子透かし法に取り組んできた。パイロット信号による攻撃推定では、格子状のパイロット信号を埋め込み、ステゴ画像が攻撃されたとき、その拡大率と回転角を求める手法である。ブロック分割し、ブロック平均を取ることにより、パイロット信号を先鋭化する方法と、ラドン変換を用いる方法を提案した。ラドン変換を用いると、拡大率と回転角を同時に精度良く推定できることが分かった。この成果は、国際会議APSIPA2023とEMM研究会で成果発表を行った。次に、連想記憶モデルを用いた電子透かし法では、従来のゼロ電子透かし法を相互想起型連想記憶モデルと自己想起型連想記憶モデルで構成できることを示し、統計神経力学を用いて、巨視的状態方程式を導出した。ランダムな特徴量に関しては理論値と計算機シミュレーションの結果は良く一致した。しかしながら、画像から抽出した特徴量は若干の相関があり、理論値からのズレがみられた。これらの成果は、国際会議APSIPA2022で発表し、学術論文として投稿中である。 CNNを用いた電子透かし法では、JPEG圧縮の量子化テーブルを模倣した量子化活性化関数を提案し、CNNの攻撃層に導入した。JPEG圧縮を忠実に模倣することにより、JPEG圧縮に耐性のあるステゴ画像を生成する埋め込み器と、劣化したステゴ画像から透かし情報を抽出する抽出器を学習することができた。これらの成果は、国際会議APSIPA2022で発表し、学術論文として投稿中である。
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