2020 Fiscal Year Research-status Report
Dynamics analysis of attractors of large-scale dynamical systems and their relationship with the emergence of swarm intelligence
Project/Area Number |
20K11978
|
Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
神野 健哉 東京都市大学, 情報工学部, 教授 (50286762)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 秀洋 東京都市大学, 情報工学部, 教授 (10386360)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 力学系 / 群知能 / アトラクタ / ダイナミクス / 最適化 / 微分方程式 / カオス / ニューラルネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、多数の素子が結合した大自由度力学系のダイナミクスを解明し、その解析結果を粒子群最適化の性能向上に結び付けることである。この目的のため本年度はまず各粒子自身が発見した評価関数値の最良値が与えられたパラメータの周辺を探索する機構を導入した粒子群最適化法を用いその性能を評価した。評価値の最良値を与えるパラメータ周辺を探索する機構は非線形写像によって生成されるカオス現象を利用し、乱数によらず決定論的なシステムで構築した。このようにすることで解探索の性能を向上させるために必要な系が有するべき性質が明らかになった。特に粒子群最適化法では近傍探索能力と大域的探索能力を制御する機構をそれぞれ独立にすることで、従来よりも解探索能力が向上することを数値シミュレーションにより明らかにできた。現在はこれを更に向上させるための検討を行っている。 また、2次系である結合発振器を関数最適解探索に使用した場合として、我々が以前に提案したヒステリシスニューラルネットワークをモデルとして結合方法とその解探索性能の関係について考察を行った。ヒステリシスニューラルネットは動作が微分方程式で記述される連続時間系であるがその解は厳密解で得られる。このことを利用し、アトラクタが安定平衡点である場合と安定周期解である場合について検討を行った。特にアトラクタが安定周期解である場合にはこれをリザバーコンピューティングに利用し、より多彩なアトラクタを生成するシステムに関して検討を始めた。更にこのシステムを電子回路で実装する際により実装を容易にするため回路構成をより単純にした場合、これが系全体に与える影響に関しても検討を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度当初、コロナ禍の感染拡大に伴い、大学・研究室への入構が制限され、また本研究以外での大学での講義などオンライン化に伴う準備などに時間を要したため、年度前半は予定していた時間よりも研究を行う時間が減少したことにともない、当初計画していた研究計画よりも若干進捗が遅くなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年度はコロナ禍に対する大学での講義のオンライン化などに伴う準備などで研究のための時間が十分に確保できないことがあり研究の進捗状況が若干遅れる事態となった。本年度以降はオンライン化に対する準備は十分に行える体制となった。このため、今後は研究計画通りに研究を行える予定である。
|
Causes of Carryover |
国内外で開催予定であった国際会議、国内会議への参加費用として旅費を計上していたが、コロナ禍の影響により所属機関において出張禁止、また会議そのものがすべてオンライン開催になるなどしたため旅費の支出がなかった。またコロナ禍により研究室の学生が大学への出構禁止となったため、謝金の使用遂行が困難であった。以上の理由のため、当該年度の予算が残り、次年度使用額が発生した。
|
Research Products
(22 results)