2020 Fiscal Year Research-status Report
圧縮センシングによる超解像の統計力学的解析と拡散方程式逆問題への応用
Project/Area Number |
20K11990
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
相田 敏明 岡山大学, ヘルスシステム統合科学研究科, 講師 (60290722)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 圧縮センシング / 画像処理 / 統計物理 / 辞書 / スケーリング |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,世界及び日本国内での新型コロナウィルス感染症の感染拡大の状況を踏まえ,学内での教育・研究環境の変更の必要に対処するため,本研究のための研究活動を殆ど実施することが出来なかったが,実施可能であった内容について記述する. 本研究の基礎となる研究成果として,少数のデータからの推測を可能にする圧縮センシングの,実問題への応用に不可欠な辞書行列に対して,その基底ベクトルが従う確率分布関数を通した諸性質の解明が必要である. そこで,画像処理への応用に必要な画像辞書を例に,画像辞書サイズの従うスケーリング則の解析的評価の研究に以前から取り組んでいる.具体的には,統計物理学のレプリカ法を応用して,「劣化画像の復元問題」の解の,大自由度極限における典型的な振る舞いを解析的に評価することが課題である.そこで,上記問題の解の典型的な振る舞いを記述する非線形連立方程式を導出し,摂動近似により解析することを試みた.しかし,摂動展開される元の解が複数存在することや,また,摂動展開パラメータが不明瞭だという困難さのため,なかなか適切な解を得ることが出来なかった.今年度はようやく,適切な摂動展開される元の解と,展開パラメータを同定し,非線形連立方程式の解を得ることに成功した.この結果に基づき,現在,画像辞書サイズの従うスケーリング則の解析的評価に着手中である. 本研究課題の超解像では,辞書行列は低解像度画像と高解像度画像の両方に対応する部分から構成されるので,上述の研究成果を直接的に応用可能である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本課題自身が有する困難さとして,解析中に登場する非線形連立方程式について,摂動展開される元の解が複数存在することや,また,展開パラメータが不明瞭であり,なかなか適切な解を得ることが出来なかった. 上記に加えて今年度は,世界及び日本国内での新型コロナウィルス感染症の感染拡大の状況を踏まえ,学内での教育・研究環境の変更の必要に対処するため,本研究のための研究活動を殆ど実施することが出来なかった.
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Strategy for Future Research Activity |
上述の通り,本研究課題の最も困難な点の一つは解決に至った. 今後は,新型コロナウィルス感染症の感染拡大の状況を踏まえた,学内での教育・研究環境変更の必要への対処を効率的に行い,研究時間を確保する.
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Causes of Carryover |
今年度は,世界及び日本国内での新型コロナウィルス感染症の感染拡大の状況を踏まえ,学内での教育・研究環境の変更の必要に対処するため,本研究のための研究活動や発表を殆ど実施することが出来なかった. 次年度使用額は,研究に必要な物品の購入や,得られた研究成果を発表する際に必要な旅費等に充当する.
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Research Products
(1 results)