2021 Fiscal Year Research-status Report
Reservoir Self Organizing Map and Its Application
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20K11992
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
堂薗 浩 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (00217613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中國 真教 福岡大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (10347049)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 時系列解析 / リザーバネットワーク / 自己組織化マップ / 唇動画生成 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続きリザーバ自己組織化マップのアルゴリズムの開発とその改良を進めている.リザーバネットワークは重み値が固定されたリカレントネットワークから一部の状態値を重み行列をかけたものを非線形関数に通して出力を行い,重み行列のみ学習をおこなうことで,学習に必要な計算量を小さくする手法である.ただ,重み行列が一つでは学習後の性能が落ちるため,昨年度はリザーバの出力を自己組織化マップに学習し.リザーバの内部状態に応じて,重み行列を切り替えるアルゴリズムを考案し,実験をおこなった.今年度はこの方法に改良を加え.一般的なリザーバネットワークではリッジ回帰で行う重み行列の更新を,ベイズ回帰で行うようにし性能の向上を行った.また,KDDCUP2021やビットコイン価格など様々な時系列予測のデータを用いて性能の確認を行った.その結果,ベイズ回帰を用いたリザーバ自己組織化マップにおいて.従来のリザーバネットワークに対し大きな性能向上がみられたが,ベイズ回帰のみでも入力データによっては十分な改善がみられることがわかった. また,読唇への応用については,研究代表者が担当している聴覚障害者の学生から,講義ビデオなどの音声から唇の動きの動画がみたいという要請があり,そのシステムに応用することにした.そのため,現在のところリザーバ自己組織化マップを使わない方式で音声入りの動画から唇動画を生成する実験を行った. 学生のノート解析への応用については.今年度はコロナの感染状況の悪化により,共同研究者の大学の学生があまり出校できなかったため,進展はなかった. また,自己組織化マップとしての性能向上のため,球面自己組織化マップの導入を考えており,球面自己組織化マップのアルゴリズムの改良も進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アルゴリズムについては,従来のリザーバネットワークと比較すると大きな性能向上が得られたが,ベイズ推定のみとりいれたリザーバネットワークと比較して性能向上が小さかった. 唇動画生成システムについては,リザーバ自己組織化マップを用いないプロトタイプのシステムが作成されており,ある程度進行している. 学生のノート解析システムについては,昨年度はコロナ感染状況の悪化により担当の共同研究者の大学において学生の協力がえられず,研究が進まなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
ベイズ推定を取り入れたリザーバ自己組織化マップとベイズ推定のみ取り入れたリザーバネットワークの性能差があまり大きくなかったため.その原因を解析し,自己組織化マップとリザーバネットワークの有効な組み合わせの手法を探す.また,自己組織化マップを球面自己組織化マップに変更し,さらなる性能向上を目指す. 唇動画生成システムについては,現在作成されているプロトタイプに,リザーバ自己組織化マップを取り入れたシステムを作成し,聴覚障害者の学生に評価してもらう. 学生のノート解析システムについては,来年度の感染状況にあわせて研究を進めていく.
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Causes of Carryover |
コロナの感染状況の悪化により,国際会議に対面で出席できなかった. また,同じ理由により,学生の出校が制限されたため,ノート解析システムの研究が進まなかった.
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