2020 Fiscal Year Research-status Report
The realization of next-generation SLAM technique based on self-diagnosis map: maintenance-free SLAM
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20K12008
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
田中 完爾 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (30325899)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 移動ロボット / SLAM / 自己診断型地図 / bag-of-words / 訓練手法 / メンテナンス / 故障診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、下記の(1)~(3)の課題に取り組んだ。 (1)単眼SLAMシステムの故障診断に関する研究:SLAMシステムのサブモジュール間の不整合を故障インジケータとして利用する、新しい故障診断手法を提案した。一対比較法(PC)や異常検知法(AD)などの既存手法が、外部の知識ベース(例:背景画像群、背景モデル)を要求するのに対し、提案法は、SLAMシステムを唯一の知識ベースとして利用するため、外部の知識ベースをメンテナンスする必要がない。特に、単眼SLAMシステムでは、スケール変化に起因する見かけ上の不整合を、本質的な不整合と区別することが重要となる。そこで、スケール変化に頑健な、bag-of-words 情景モデルを基盤とする新しいSLAMシステムを開発した。さらに、利用可能な知識ベースの種類に応じて、既存手法(PC、AD)と提案手法(FD)を切り替えて組み合わせることで、さらなる診断性能の向上を実現した。 (2)視覚場所分類器のメンテナンスに関する研究:視覚場所分類器(VPC)のメンテナンスコストに注目した、新しい訓練手法を提案した。提案手法は、訓練画像列から、重要でない大部分を破棄し、必要最小限の訓練データを切り出す。この必要最小限の訓練データをもちいることで、VPCは、訓練ドメインへ過適応することなく、ドメイン変化へ適応することが可能になった。 (3)深層場所分類器の故障診断に関する研究:深層場所分類器の認識誤りを故障インジケータとして利用する、新しい故障診断手法を提案した。特に、深層場所分類器では、内部の信号流を解析することが困難なため、入出力信号のみに基づく簡便な診断手法を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」で述べた、(1)~(3)のサブテーマについて、それぞれ、1件~3件の国際会議論文・雑誌論文を発表した。また、数件の国際会議論文を発表予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果をさらに発展させて、SLAM技術と故障診断技術の融合領域を推進していく。特に、SLAM技術に関しては、これまでに扱ってきた bag-of-words 型 SLAM システム、および、視覚場所分類器システムだけでなく、最先端の深層SLAMシステムを含む、より広い融合領域を推進していく。
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Causes of Carryover |
コロナ渦により、予定していた国際会議が開催されず、そのため、2020年度に未使用額が生じた。次年度使用額は、物品購入費にあてて、研究活動を推進していく計画である。
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