2023 Fiscal Year Annual Research Report
Study on physical factors of visual, auditory and tactile sensations that determine confortness/discomfortness of active touch
Project/Area Number |
20K12024
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
秋山 庸子 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (50452470)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 触覚 / アクティブタッチ / なぞり動作 / 加速度センサ / 快・不快 / 液体 / 周波数解析 / 触圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度はヒトと機械のなぞり動作の加速度データを高速フーリエ変換(FFT)によりパワースペクトルに変換し、このパワースペクトルを主成分分析により縮約して、主成分得点を説明変数、官能値を目的変数とした重回帰分析を行うことで、触感を決定づける因子を明らかにすることを試みた。その結果、主成分として感覚受容器に対応する周波数帯域に主成分が見られ、さらに、これらの主成分をもとに触感の官能値を推定したところ、ヒトの場合の方が機械の場合より高い決定係数が得られた。 しかし、これまでの研究は固体の触対象のみを対象としていたため、今年度は模擬皮膚に塗布された液体の触対象(マッサージクリーム、ハンドクリーム、エタノール、油、水等)について、なぞり動作の加速度センサによる取得と、触圧の測定を行った。その結果、模擬皮膚に対して水平方向に作用する力が小さい液体ほど、垂直方向に力が作用しやすくなることが分かった。これは、触診やマッサージ時のしこりや凝りの判別や、触る側、触られる側の快不快や触感に密接に関係していると考えられ、アクティブタッチの加速度のみならず、力の作用方向が液体の場合には重要であることが示された。 また、液体の場合は、加速度の周波数解析の特徴や触圧の特徴が粘性率のみに依存するのではないことが明らかになり、液体の性状(エマルションの種類や含水率、粘弾性パラメータ等)のほかのパラメータによって数種類に分けることができることが明らかになった。 以上のことから、固体の場合は指先に配置した小型加速度センサの短時間フーリエ変換のデータをもとに機械学習を行うことにより、高精度に推定することができることが分かったが、液体状の皮膚塗布物に関してはより複雑な機構があり、作用する力の方向については明確な特徴が明らかになったが、触感の高精度な推定のためには、さらなる検討が必要である。
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