2021 Fiscal Year Research-status Report
違和感の評価に基づく深層ニューラルネットワークを用いた画像符号化手法の開発
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20K12040
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
川除 佳和 石川工業高等専門学校, 電子情報工学科, 准教授 (90552547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲積 泰宏 山梨英和大学, 人間文化学部, 准教授 (30367255)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 感性情報学 / 感性計測評価 / 画像符号化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,深層学習ベースによる画像符号化の枠組みに適用可能な「違和感の評価器」を設計し,それに基づく「画像符号化手法」を検討することである. 2021(令和3)年度は,前年度に引き続き,まずは実験画像データベースの構築を進めた.ここでは,データべースの構築にあたって,生成AIによる画像生成に生じる違和感の1パターンとして「イメージリターゲティングによりリサイズされた画像」も含めた.さらに,データベース化したリターゲティング(以降IR)画像を対象に,違和感に関する主観評価実験を実施した.具体的な実験手順としては,原画像とIR画像をそれぞれ左右に配置したものを評定者に提示し,原画像とIR画像とを見比べながらIR画像から受ける違和感を4段階尺度により評価してもらった.評価尺度には,DSIS 法として知られている2重妨害尺度法で用いられているものを参考に,「1: 違和感がない,2: 違和感があるが我慢できる,3: 違和感があり好ましくない,4: 耐えられない強い違和感がある」とし,評価中の評定者の視線を視線計測装置により計測した.実験の結果,「人間が画像から違和感を覚えるとき,どのような視線運動をしているのか」について,違和感が大きいと評価するほときほど,その画像を長く注視する傾向にあることを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の計画では「違和感評価器の設計」を終えているところであるが,データベースの作成と主観評価実験に関係する実験指導に予想以上に時間が必要となり,大幅に進捗が遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
2022(令和4)年度は,生成AIによる生成画像に対しても同様の主観評価実験を行い,画像に生じる違和感と視線との関連性を探る.得られた知見を活かして,違和感評価器の設計を進める.
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Causes of Carryover |
当初の計画よりも研究の進捗が遅れており,マスターモニターが導入できていない.次年度以降は,マスターモニターと当初の計画通りに高速演算PCをあわせて購入し,研究を進める.
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