2023 Fiscal Year Research-status Report
Derivation of spatial rules of hetero-synaptic plasticity using the simulation of dendritic reaction-diffusion simulation
Project/Area Number |
20K12062
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
浦久保 秀俊 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (40512140)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ヘテロシナプス可塑性 / Ca2+シグナル |
Outline of Annual Research Achievements |
GPUシミュレータLattice Microbesを用いた樹状突起ヘテロシナプス可塑性のシミュレーション実験を引き続き行っている。ヘテロシナプス可塑性の入力であるシナプス刺激を行って(6シナプス同時刺激,0.5 Hz,30回)、媒介となるCa2+シグナル,出力であるcalcineurin (CaN)シグナルの動態をシミュレーションしている。 その結果、(1) シナプス刺激はIP3産生をみちびき、幹である樹状突起へと伝わって細胞内小胞体上のIP3受容体を刺激すること、(2) IP3受容体より生じる樹状突起Ca2+シグナルが樹状突起におけるCaN活性を導き、それが非刺激スパインに伝わってヘテロシナプス可塑性を生じることが明らかとなった。 ステップ(1),(2)各々について、スパイン形状が重要であることが明らかになりつつある。ステップ(1)において、大量のIP3シグナルを産生するためにシナプス後肥厚部(PSD)の面積が大きいことが重要である。ステップ(2)において、活性化CaNの拡散侵入のためにスパインネックが太いことが重要である。スパインの形状は多様であり、周囲にヘテロシナプス可塑性を呼びかけるスパイン、周囲から影響を受けやすいスパインの2種類が別々の集団として存在する可能性が高い。以上のシナリオをより精度よく検証することが今後の課題となる。 同2ステップの詳細な検証のためには、より多様な入力を加えた状況におけるヘテロシナプス可塑性を評価する必要がある。幸いにも、他予算にてGPU計算資源を充当できることとなったので、計算機実験を加速させ、論文出版へと繋げる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者が研究機関を移ったため、研究環境の再セットアップ、初年度になる授業の準備、外国人研究員の異動のサポートなどに時間を要した。また、本基盤C採用後に開始することになった他プロジェクトに時間を取られている。以上の困難に対して、研究期間を延長して対応することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までのシミュレーションは2本の樹状突起で行ってきた。同研究を論文化するためには、樹状突起の本数を最低でも5-6本に増やす必要がある。樹状突起形状は電子顕微鏡3次元画像より得ている。共同研究者により樹状突起の外形はすでにラベルされているものの、細胞内小胞体やミトコンドリアなどの構造体のラベルにはさらに時間がかかる。そこで、研究補助員を雇用して作業の加速を図る。
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Causes of Carryover |
進捗状況の欄に記載した通り、研究代表者が移籍したこと、および本基盤C採用後に始まった他プロジェクトに時間を取られたことより、当初の計画より研究の進捗が遅延している。そのため、執行が遅れている本研究費を繰り越して、研究期間を延長することにより対応する。特に、延長最終年度は研究補助員を雇用して研究を加速することで、研究を完成させたい。
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Research Products
(4 results)