2022 Fiscal Year Research-status Report
ツイート投稿者の感情を推測するための統合的な基盤技術に関する研究
Project/Area Number |
20K12085
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
熊本 忠彦 千葉工業大学, 情報科学部, 教授 (30358890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
灘本 明代 甲南大学, 知能情報学部, 教授 (30359103)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ツイート感情 / 顔文字感情 / 感情推測 |
Outline of Annual Research Achievements |
テキストベースのメッセージ交換では,相手の表情や仕草を見たり,声を聴いたりすることができないため,メッセージの意図(主にその感性的側面)を正確に捉えることができず,何らかの齟齬が生じることも少なくない.このような問題を回避するための手段の一つとして,顔文字のような非言語表現が補助的に用いられることもあるが,その用法は直感的であり,顔文字がメッセージの感性的側面に対してどのような影響を及ぼしているのかについては不明な点も多い. そこで本研究では,「悲しい,嫌い,安心,怖れ,高揚,好き,喜び,驚き,怒り,恥ずかしい」の10感情を対象に,ツイートの感情,顔文字の感情,顔文字付きツイートの感情という3種類の感情を10次元ベクトルとして定量的に扱うことで,顔文字から感じる様々な感情がツイートから感じる様々な感情にどのような影響を及ぼすかを定式化するとともに,その成果を代表者らが開発したツイート感情推測手法と統合することで,顔文字が付いたツイートからツイート投稿者の感情を推測するための統合的な基盤技術を確立することを目的としている. 令和4年度は,対象とする感情を詳細化し,より粒度の細かいネガティブな感情(不満,不安,失望,苦悩,躊躇,苦痛,偏見,差別)も扱えるようにするために,新型コロナウイルス感染症やコロナ禍の現状のようなネガティブな事柄に関して呟かれたツイートを1万件以上取得し,クラウドソーシングを利用して各ツイートの感情を定量化した.すなわち,50名以上の作業者がそれぞれのツイートにおける各感情の強さを5段階で評価している.この作業の結果得られた各ツイートの各感情における平均をそのツイートの当該感情における感情値とした.このデータを代表者らが開発した提案手法の学習データとして用いることで,こういったネガティブな感情に対してもツイート投稿者の感情を推測することが可能となっている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「悲しい,嫌い,安心,怖れ,高揚,好き,喜び,驚き,怒り,恥ずかしい」の10感情に加え,「不満,不安,失望,苦悩,躊躇,苦痛,偏見,差別」といった粒度の細かいネガティブな感情に対してもツイート投稿者の感情を推測できるようになった.しかしながら,これまでの研究成果を学会等で十分には発信できていない.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果をまとめ,精度評価の結果等も含め必要なデータを用意した上で,学会等で積極的に研究成果を発信していく予定である.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主な理由として,コロナ禍の影響で学会(主に国際会議)等で十分に発表できなかった点が挙げられる.今後は,これまでの研究成果をまとめ,精度評価の結果等も含め必要なデータを用意した上で,いくつかの学会等で積極的に研究成果を発信していく予定であり,未使用額はそれらの経費に充当する.
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Research Products
(5 results)