2022 Fiscal Year Research-status Report
通信の仕組み理解のためのネットワーク解析機能を有する通信実験ツールスイートの開発
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20K12108
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
立岩 佑一郎 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30534367)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ネットワーク演習 / e-learning / 遠隔演習環境 / 自動設定 |
Outline of Annual Research Achievements |
学習者が簡単な通信実験においてネットワークの動作を観測・分析するための通信実験ツールスイートの研究として,次の二つのツールの開発と評価実験環境の準備を進めた. ステップ実行およびレジューム可能なネットワークシミュレータ: これまでに,ホスト,スイッチ,ルータから構成されるネットワークにおいて一部の通信をシミュレーションできた.これに対して,ユーザがシミュレーションパラメータを容易に設定できるように設定方法の改良に着手した. 通信設定を生成可能なネットワークエディタ: Generative Pre-trained Transformer (GPT)による通信設定の生成方法を検討し,プロトタイプの試作を開始した.具体的には,ChatGPTとの自然言語による対話を通じて,いくつかの通信設定の課題に対して正確な解答を得られることを確認した.また,ネットワークエディタにて管理するネットワークをGPTに正確に伝える手法について検討し,いくつかの有力な手法を考案した. ネットワーク構築のためのウェブ型演習システム: このシステムは通信実験ツールスイートの評価実験用の環境として2020年度に開発された.このシステムはサーバやルータなどを仮想マシンにより実現し,それらから構成されるネットワークを演習サーバ上にて稼働させ,それをウェブブラウザにてユーザのPCから操作するサービスを提供する. 代表者の担当する演習授業への導入,基本的な性能評価実験,ユーザ体感品質(QoE)評価実験をし,システムが通信実験ツールスイートの評価実験用の環境として利用できる見込みをたてた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
「ステップ実行およびレジューム可能なネットワークシミュレータ」の開発において,ミャンマーの博士過程学生と共同研究を始めているが,この学生が研究時間を十分に取れていない. 「通信設定を生成可能なネットワークエディタ」の開発において,これまでの通信モデルは拡張困難であったため,一からモデルを設計しなおしたが,十分な成果が得られなかった.このため,別のアプローチ(GPTの活用)に変更したため,その技術の調査や新手法の検討に時間がかかった.
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Strategy for Future Research Activity |
「ステップ実行およびレジューム可能なネットワークシミュレータ」の開発においては,打ち合わせの頻度をあげて,研究をスムーズに進むようにする. 「通信設定を生成可能なネットワークエディタ」においては,新たなアプローチに基づいて開発を進める.
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Causes of Carryover |
研究の進捗に遅れが生じているため,機材や学会発表及びその旅費にて使用していないため.
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