2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of Self-Regulated Learning Support System in Continuous Learning along Knowledge Body
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20K12111
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Research Institution | Chitose Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
小松川 浩 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 教授 (10305956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 順一 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 教授 (60458148)
山川 広人 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 講師 (90724732)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 反転 / オンライン / CBT / 数理データサイエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は、コロナ禍の影響で、授業のすべてをオンラインでの実施となった。本研究では、これを前向きに捉え、本研究提案モデルをオンライン授業に適用することとした。具体的には、対面で行っていたCBTテスト(授業開始時)と個人課題を事前の在宅での取組とし、さらに対面で行っていたグループワークを授業当日のZoomでのオンライン実施に切り替えた。この結果、予習のWeb演習の取組状況、CBTの取組結果、グループワークでの個別の活動状況、課題の成果、予習・授業・授業後の振返り内容すべてを電子的に取得することができた。こうした状況と過去の状況を活用して、統計的な処理を行い、幾つかの学修傾向のグループ分けを行った。 また、数理データサイエンス教育内容については、Pythonの基本的な活用に関する文法教材の整備を図り、Web教科書と7レベルのCBT問題の整備を図った。内容としては、変数、データ構造、関数、クラスである。さらに、統計については、統計検定の2級程度を想定して、7レベルのCBT教材セットを作成した。これは数理データサイエンスのリテラシーレベルに想定している。 次年度は、学習者特性を反映した学修指導案を設計して、簡単なシステム実装を試みる。また数理データサイエンスの教育内容を、3年及び1年生の授業に適用して、学習モデルの実践を試みる。 令和2年度の授業実践と評価の結果については、教育システム情報学会第5回研究会で成果発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和2年度はデータの分析を主として行うことになっている。特に学生の振り返りの分析を中心に行うこととしてる。オンラインで実施した振返りについて、教師が別途行ったネガティブ・ポジティブ判断について、機械学習を用いて90%以上の精度で判定できることがわかり、入力する特徴量で一定の抽出を行えることも分かった。なお当初RNNを用いた時系列的な対応を考えていたが、確率決定木による分類で十分精度の向上が期待できると考えている。また、前年度までの予習・授業中の振返り・授業後の総合的な振返りを統計的に分析して、学習者の特性も分析した。一連の成果については、教育システム情報学会の学会誌に投稿をした。 また、数理データサイエンス・AI教育を想定した教材の設計を行った。これも計画通り、進めることができた。Python教材は、CBT型の教材について、基本的な文法(変数やデータ構造)、関数、クラスについて整備をした。またWeb教科書は80ページ程度の内容で整備を行った。また、数理統計については、統計検定の内容を踏まえてCBT教材の整備を行うことができた。 なお、令和2年度は、コロナの影響を受けて、授業がすべてオンラインとなった。この影響は限定的で、本研究の授業モデルをオンライン授業に適用することで、逆により自己調整型の授業モデルにブラッシュアップできたと考えてる。当該成果は、教育システム情報学会の研究会で発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度は、主に検討した分析内容を踏まえて、システムの整備を行う。特に、振返り機能の充実化を図る。さらに、学習指導の自動化を見据えたメッセージの設計も行っていく。また、引き続き分析を行っていく。特に、令和2年度に設計した詳細な振返りに基づき授業実践を図り、その内容を活用していく。 教材の整備も継続していく。Pythonについては、AI人工知能に関わる内容の整備を行っていく。また、数理データサイエンスの統計基礎の内容の拡充を図っていく。 授業実践については、本学の新課程に応じて1年の情報系プログラム授業、2年のアルゴリズム系授業、データサイエンス授業で、本研究で提案するCBTを活用した反転型の授業設計を適用する。さらに学部3年の専門教育でも実装を図っていく。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で、発表する学会がすべてオンライン開催となった。同様に研究打ち合わせがすべてオンラインでの実施となった。なお、次年度は、対面での発表及び研究打ち合わせが増えてくると見込んでいる。
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Research Products
(5 results)