2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of Self-Regulated Learning Support System in Continuous Learning along Knowledge Body
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20K12111
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Research Institution | Chitose Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
小松川 浩 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 教授 (10305956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 順一 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 教授 (60458148)
山川 広人 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 講師 (90724732)
上野 春毅 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 助手 (40948337)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 自己調整学習 / 学習支援システム / 機械学習モデリング / Chat GPT |
Outline of Annual Research Achievements |
オンラインを活用した自己調整型学習のモデルを2021年度までに完成させた。本モデルの起点となる学習支援システムは、学修者の自律的な学習を促すため、可視化された知識体系の中に知識とCBTで習得可能なシステムとなっている。これを反転で用いて、オンラインでグループワーク及びワークシートベースの個人課題を行う授業モデルとした。2022年度はその実証を公立千歳科学技術大学の学部共通及び専門でのプロジェクト活動と、カリキュラム体系の中で実施し、各プログラムでの有用性の評価を行った。2021年度以前の対面を活用した授業と比較しても、リテラシー及びスキル両面で学習効果の向上を確認した。 一連の活動をすべてオンラインで実施することで、学習支援システムとしての仕様も明らかにできた。具体的には、第一に、授業の開始・途中・終了で、授業モデルの中で振り返りを行える機能を実装し、実運用を図った。第二に、そのこの振り返りを機械学習アルゴリズムを活用して、クラスタリング分類して、学修者の主体性に応じた段階的な自動アドバイジングのアルゴリズムを確立した。また、これに基づき、実際にアドバイジングをかけ、学修者からのフィードバックを分析した結果、有用性の確認もできた。 なお、本科研の自動アドバイジングは、学修者のCBTの取組状況、教科書の閲覧時間、グループワークの課題の進捗に基づき、学習科学的な観点でクラスタリングに意味づけを行って分類した。さらに、学修者の振り返り内容や目標設定をBERTを用いて分類した。一方で、2022年度末になり、Chat GPTが活用できる環境となった。現在、上記の特徴量と学修者の振り返りと目標設定を含めて、GPT経由で、アドバイジングをかける取組を試行したところ、教師の教育ポリシーを反映して、多様で柔軟なメッセージが返せる状況になっており、当初の想定以上の結果となる可能性が高い。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
科研の申請段階で検討していた内容は概ね達成できている。コロナの影響から、他大学との連携を通じた展開に少し遅れがあったが、2022年度末段階で準備も終わり、2023年度からは創価大学や山梨大学でも展開が進められている。 一方で、自動アドバイジング機能については、学習履歴(CBTの取組状況、教科書閲覧時間、演習の取組状況、授業課題の進捗)と学習の振り返り・目標設定(文章情報)を機械学習モデリングで分類・意味づけを行って、仕様を策定した。一方、2022年末ころから、Chat GPTの登場により、上記の科研の成果をGPT経由で、プロンプトを使い、自動アドバインズメッセージをかけたところ、教師の教育ポリシーを反映した形で、柔軟なメッセージを出せるようになった。これは当初計画していた以上のユーザフレンドリーで、実用性の高いシステムの完成度と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に実施できなかった国際会議での成果発表について、2023年度に複数の国際会議(ICCE等)で発表する予定である。 また、自動アドバイジングについて、研究では、説明可能なAIとして、教師の指導ポリシーに沿った意味づけを行ったが、この元データを活用しつつ、Chat GPTの活用を通じて、極めて柔軟で、有用性の高いアドバイジングメッセージになると期待される。本年は、アドバイジングメッセージの完成度を挙げ、その成果を夏の教育系の学会で積極的に発表をしていく。上記のICCEでも、こうした内容にまで高めて、発表を行う予定である。
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Causes of Carryover |
研究成果の発表について、特に国際会議での発表について、当初東南アジアを想定してICCEでの発表を考えていたが、コロナの影響で行えなかった。2023年度は、日本ではあるが、発表の機会が得られることになった。共著者を連携の研究者として、これらを含めて成果発表を行う。また、別の学会の国際会議も日本で行われることから、これについても参加を考える。さらに、2022年後半からのChatGPTを活用した中で成果をまとめることが望ましいことから、一連の発表に成果を追加する予定でいる。
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