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2020 Fiscal Year Research-status Report

多言語化に向けた漫画の視線誘導技法の評価

Research Project

Project/Area Number 20K12129
Research InstitutionTokyo University of Technology

Principal Investigator

椿 郁子  東京工科大学, メディア学部, 准教授 (70409960)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords漫画 / 視線誘導
Outline of Annual Research Achievements

本年度は,漫画作品で使用されている視線誘導技法の調査を行った。主に,Manga109学術用漫画データベースに収録されている作品を利用した。まず,ページ内の全コマのサイズとコマ間の距離を測定し,コマ割りを記録した。技法についてはコマ内の誘導とコマ間の誘導を分けて扱い,コマ内については,キャラクターの位置,吹き出しの位置,擬音語の位置,テクスチャの疎密,集中線に注目した。コマ間については,コマ割り,コマ間の距離,時間軸,キャラクター位置の反転,キャラクターの視線に注目した。それぞれの使用箇所について,効果の大きさも併せて調べた。効果の大きさは主観的であるが,順番の読み誤りが生じるか否かを基準としている。また,これらの技法が使用される頻度は様々であり,まれに用いられる技法と,ほとんどいつも使用される技法の両方があることが分かった。調査は今後も継続予定である。
視線検出装置を購入し,漫画を読みながらの視線計測を試行することによって,視線計測実験へ適用できることを確かめた。また,漫画を紙媒体で読む場合よりもディスプレイに表示した方が視線の動きがより明確に計測できることが分かった。このため,今後の実験は,紙媒体の漫画であってもスキャナを用いて電子ファイルにし,ディスプレイに表示して行うことにした。しかし,COVID-19の流行により,当初予定した実験では実験者と被験者間の距離を確保できず,実際の実験は見合わせた。それに伴い,実験方法の見直しを開始した。距離を確保した方法を立案して実施する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画していた中で,漫画で使用されている視線誘導技法の調査と実験用画像データベースの作成については順調に進展している。今後も引き続き継続する。
評価項目の提案と予備実験については,感染を防ぐ実験方法の立案という予期していないことが必要になっており,これから重点的に取り組む。実験を見合わせたため,研究発表には至らなかった。

Strategy for Future Research Activity

研究計画に大きな変更はないが,視線検出装置を用いた実験について,実験方法を一部見直す必要が生じた。被験者と実験者が近付かずに行う方法を検討中である。
評価実験は,感染状況が落ち着いている時期を見計らって実施する予定である。

Causes of Carryover

漫画本を購入して実験を行う予定であったが,先に学術用漫画データベースにある作品のみで行ったため,購入しなかった。次年度に未使用額を加え,実験に適した漫画本を選定し,購入する予定である。また,評価実験の被験者への謝金にも使用するする予定である。

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Published: 2021-12-27  

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