2022 Fiscal Year Annual Research Report
Building and Evaluation of Performance Feedback System for a Violin-playing Robot
Project/Area Number |
20K12131
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
渋谷 恒司 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (20287973)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | バイオリン演奏 / 演奏フィードバック / ロボット / 強化学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,まず演奏フィードバックの一例として,バイオリン演奏中の弓圧調節システムの開発を行った.弓圧は音質に大きく影響するパラメータである.弓を把持する右ハンドは,シリコンで製作されており,弓圧制御のために把持する力を調節することができる.製作したシステムは,同じ音を指示された弓圧で複数回演奏するが,その際,一回前の演奏における弓圧データを基に,次の演奏の弓の把持力を変更する.一度弾いた後で把持力を変えて弓圧を調節するので,人間でいえば練習過程に相当するといえる.実験の結果,演奏回数を重ねるにしたがって,演奏時の弓圧変動が抑えられ,音の再現性を向上させることができた. 次に,楽譜から自動的にバイオリンのボーイング方向を決定する過程を,機械学習手法の 1つである強化学習を用いた手法で実現することを試みた.学習回数の点から実機を用いた学習は現実的ではない.そこで,シミュレーションで学習した知識を実機に転用することを考え,その手法として転移学習を導入した.そして,シミュレーション上で転移学習を適用することで,実機での学習が可能かどうかを検証した.新たにDeep Q-Networkのシステムを新たに構築し,バイオリン演奏ロボットの運動計画に適応した.シミュレーション実験の結果,転移学習により学習が効率的に行え,今後の実機適応に向けたシステムの構築ができた. 研究期間を通じ,人間型ロボットによるバイオリンの演奏フィードバックシステムの一端を構築でき,また,機械学習を用いた演奏動作の自動決定システム構築とその実機への適用への道筋をつけることができた.
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