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2020 Fiscal Year Research-status Report

赤土等流出問題を抱える沖縄県海岸部における海中生物音指標を用いた環境評価

Research Project

Project/Area Number 20K12196
Research InstitutionAkashi National College of Technology

Principal Investigator

渡部 守義  明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 教授 (00390477)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords赤土等流出 / テッポウエビ類 / 水中音響 / モニタリング調査 / 環境評価
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、沖縄県赤土等流出が海域の生物生息環境に及ぼす影響およびその対策効果を、テッポウエビ類のパルス数観測により評価すること目標として、定点モニタリング調査と水環境データベースの構築の2つ項目を実施する。
定点モニタリング調査では、沖縄県沿岸部での現地調査を予定していたが、コロナ感染症緊急事態宣言(令和2年4月7日~5月25日)および拡大防止の観点から令和2年度の調査の実施を見送った。令和2年度は本研究の事前調査として令和2年1月に実施した10地点の調査結果に基づき、沖縄県赤土等流出防止対策基本計画で設定されている全76地点(重点海域は内22地点)の測点の中から、赤土等流出量と削減目標を低(0%程度)、中(50%程度)、高(80%程度)を条件とし8海域を選定し、沖縄県の赤土等堆積量や生物調査データと比較を行い本研究の調査地点の絞り込みを行った。
水環境データベースは、地形情報として国土交通省の国土数値情報と基盤地図情報等を、水質調査データとして環境省公共用水質測定データと沖縄県赤土等流出防止海域モニタリング調査結果(平成25年~令和元年度)等を収集し、ArcGISを用いてデータベースを構築した。沖縄県の海域モニタリング調査ではSPSS(底質中懸濁物質含有量)について1年のうち梅雨明け、台風通過後、冬季の3回の調査が実施され、生物調査については年1回実施されている。生物調査については、水域の環境を反映するためには複数回の調査が必要であると考えられる。SPSSは地点、季節によって大きく状況が異なっているが、梅雨後に大きく増加し、その後拡散され冬季は減少する傾向にある。1年間の中でSPSSが大きく変化していることから、底生生物の生息に影響を及ぼしていると考えられる。また陸域における赤土等流出対策効果が確認されているにも関わらず海域ではその効果が反映されていない地点もあった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

本研究は沖縄県沿岸部における海中発音生物であるテッポウエビ類の生息状況を調査することを主たる目的としている。研究計画では、定点モニタリング調査を夏季と冬季に実施予定であったが、コロナ感染症緊急事態宣言(令和2年4月7日~5月25日)および拡大防止の観点から、令和2年度の沖縄県沿岸における現地調査の実施を見送った。

Strategy for Future Research Activity

本研究では研究実施計画については、研究計画が1年ずれ込んでいること以外に大きな変更はない。令和3年度は、コロナ感染症拡大状況を注視しつつ、現地調査を実施する。
令和2年度の研究成果から、海域での赤土等の堆積は梅雨明けに増加することが判明したため、赤土等堆積が少ない梅雨前の春季を調査期間に加える。このため当初計画の調査時期を夏季、冬季の2回から春季を加えた3回とする。また、天候不順等により予定期間で調査が実施できない場合、同時期に再度調査を行うこととした。なお調査地点の選定にあたっては沖縄県の既存調査地点の近傍で、テッポウエビ類のパルス観測のための水深が確保でき、外海に面した港湾施設あるいは船舶による調査が可能な地点とする。
令和4年度の研究期間内に研究目的を達成することを目標にしているが、テッポウエビ類のパルス数の年間の変動を複数年比較検証する必要があるため、研究期間の延長を視野に入れている。また、現地調査では、申請者の所属機関のある兵庫県から沖縄県への移動を伴うため、コロナ感染症に注視しつつ柔軟に研究計画の見直し行いながら研究を進めていきたいと考えている。

Causes of Carryover

本研究は沖縄県沿岸部における海中発音生物であるテッポウエビ類の生息状況を調査することを主たる目的としている。コロナ感染症緊急事態宣言(令和2年4月7日~5月25日)および拡大防止の観点から、令和2年度の沖縄県沿岸における現地調査の実施を見送ったため、調査旅費および調査に係る経費を使用できなかったことで次年度使用が生じた。令和3年度は、コロナ感染症に注視しつつ、夏季、冬季および新たに春季を加えた年3回の期間での現地調査を実施する。また、天候不順により各期間で調査が実施できなかった場合には、同期間内に再度調査を実施することとした。令和2年度に生じた繰越金は、増加した春季の調査旅費及び調査に係る経費と各調査期間内における再調査のための調査旅費及び調査に係る経費に使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 海中発音生物テッポウエビ類を用いた沖縄赤土等流出による環境影響のモニタリングに関する研究2021

    • Author(s)
      秋田楓佳
    • Journal Title

      明石工業高等専門学校専攻科研究年報

      Volume: 24 Pages: 79-84

URL: 

Published: 2021-12-27  

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