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2020 Fiscal Year Research-status Report

小型家電リサイクルを事例としたプラスチック二次原料化のための定量解析

Research Project

Project/Area Number 20K12271
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

齋藤 優子  東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (30712575)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 白鳥 寿一  東北大学, 環境科学研究科, 教授 (20396469)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords小型家電リサイクル / E-waste / WEEE / プラスチック / 二次原料化
Outline of Annual Research Achievements

初年度である2020年度は、まず小型家電に使用されているプラスチック類のサンプル収集を試みた。新型コロナウィルス感染拡大防止の観点からサンプル採取を目的とした出張が難しい状況が続いたが、2020年10月~11月にかけてY市において一般廃棄物として排出された使用済み小型家電(1,296kg)の平均サンプルを採取することができた。回収された使用済み小型家電は、今後の国際比較を考慮し、EUのWEEE指令のカテゴリーに基づいて分類し、これらの中から採取したプラスチックサンプル(n=71)のプラスチックの種類や添加剤に関する分析を行った。
具体的には、サンプルのプラスチック種類を定性的に明らかにするために、ラマン分光ハンドヘルドアナライザーを用いてスクリーニング調査を行った。さらに、SEM-EDX を用いて、樹脂中の含有元素に関する検討を行った。あわせて、収集リサイクル過程で火災の問題が顕在化している小型家電に付随するリチウムイオン電池の排出傾向、含有組成等に関する調査も実施し、資源性に関する検討を行った。
上記の分析の結果、使用済み小型家電に用いられるプラスチックの種類を同定することができた。また、かなりの数のサンプルにおいて臭素系難燃剤やリン系難燃剤の含有が確認された。
これらの結果を踏まえ、難燃剤の現状と課題を把握するため、web会議により関係協会に依頼してヒアリング調査を行い、将来の使用状況の予測まで行うことができた。また、プラスチックは国際循環するものであることから、国際的な比較や、日本の正確な状況の情報発信を行うことを目指し、“The Global E-Waste Monitor”の著者とweb会議を継続的に実施し、EUの使用済み小型家電量の算出根拠等に関する議論を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度である2020年度は新型コロナウィルスの影響で出張が難しい状況が続いたが、web会議を多用することで影響を最小限に留めることができた。
その結果、分析やヒアリング調査を予定通り実施することができ、研究成果を国際会議で発表することができた。

Strategy for Future Research Activity

最終的に多くのプラスチックを二次資源として使いこなしていくためには、作られる製品の品質を一定範囲内に維持していくことが肝要である。そのためには、関連する物質についての情報を十分に把握することが重要であり、それができれば、忌避物質を抜き出すのか、一定量を許容して使いこなすのかの技術目標も明確化する。そのため、今後の研究の推進方向として、これまで実施した使用済み小型家電に用いられるプラスチックのスクリーニング調査結果をもとに、プラスチックの二次原料化においてボトルネックとなる忌避物質を特定し、その定量的な分析を試みる。これまでのスクリーニングで多くの添加剤はエネルギー分散型蛍光X線分析装置(XRF)での検出が可能であったため、XRFを用いて塩素・臭素等ハロゲン系難燃剤やアンチモンを対象とし、プラスチック基材中での定量分析を実施する。
一方で、プラスチック二次原料化のためのプラットフォーム構築のため、充電池などをはじめとする、小型家電に関連する国内外の制度の動向、プラスチック選別技術や、ケミカル・サーマルリサイクルの最新動向等について整理し、課題導出を行う。
以上の研究を推進することで、本研究の目的である「持続可能で最適なプラスチックリサイクルシステムとは何か」を学術的に問う。

Causes of Carryover

初年度である2020年度には定性・定量分析を実施するためのサンプル採取のため、また国内外の政策・法制度、技術の最新動向を把握するため出張を複数回行う予定であったが、新型コロナウィルスの影響で出張がほぼできなかったため。今後の使用計画としては、新型コロナウィルス感染拡大の状況をみながら、web会議と併用し、現地への出張を検討する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Screening survey of plastics used in WEEE for conversion to secondary raw materials2021

    • Author(s)
      Yuko Saito, Toshikazu Shiratori, Yoshinori Morita, Shogo Kumagai, Tomohito Kameda, Toshiaki Yoshioka
    • Organizer
      The 7th 3R International Scientific Conference on Material Cycles and Waste Management
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2022-12-28  

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