2022 Fiscal Year Research-status Report
International comparative study on waste separation behavior change
Project/Area Number |
20K12292
|
Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
銭 学鵬 上智大学, 地球環境学研究科, 教授 (30512454)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ゴミ分別行動 / 環境配慮行動 / 計画行動理論 / プラスチック資源循環 / 廃棄物マネジメント / 廃棄物ガバナンス / サスティナブル行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の研究計画に従い、今年の研究は昨年の調査を基礎にして、より深い探索を行った。まず、横断比較を通じて、異なる社会経済的な発展背景において、ゴミ分別行動意図のモデル、態度、主観的規範および行動統制感が行動意図に与える影響には明らかな違いがあると発見した。また、近い社会経済状況でも異なる分別ルールが影響していることがある。日本のプラスチックごみ分別行動意図についての調査では、プラスチック包装の分別が実施されている地域とされていない地域を分けて考察し、新たに導入されるプラスチック分別の意図モデルが異なることがわかった。本研究室で実施した調査は近似したアンケートとモデルを使用し、比較可能性がある一方で説得力はまだ弱いため、大規模な文献調査の作業に着手し、自然言語処理およびAIを用いて、関連するいくつかの関係の分析比較を行い、本研究室の研究結果により強力な根拠を得た。次に、計画行動理論モデルと経済学および地域学の結合可能性に着目した。行動研究は各分野で展開されており、異なる研究視点と接続点を見つけることができ、融合型研究を形成することができると考えられる。本研究室は他の研究グループと経済学の多中心的ガバナンスおよびゲーム理論との共同研究を開始した。同時に、チベット地域の調査を基盤として、宗教文化の影響を考慮し、地域学と結合して考察を行った。このような融合型探索により、単一学科行動研究のレベルを高めることが期待できる。新型コロナウイルスの流行により、ベトナムでの現地調査はまだ実施できず、それ以外の調査や研究発表については、基本的に予定通り進めて、国際ジャーナルに論文2本を投稿し、新たに2本を着手し、オンラインで国際会議に関連発表5本を実施した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの流行により、予定していたベトナムでの現地調査を中止せざるを得なくなった。過去に実施したベトナムの調査データを用いて分析を行っていたが、最新の現地情報を反映させるため、現地調査を実施したく、従って、研究期間を1年延長することとした。
|
Strategy for Future Research Activity |
ベトナム現地調査の中止により研究期間を延長し、8月頃にハノイ、ホーチミンの現地調査を計画し実施する予定である。現在進行中の研究については、自然言語処理を用いて、ゴミ分別行動をはじめ、環境配慮行動およびサスティナブル行動に関して文献調査を実施し、理論的な模索を継続する。また、多中心的ガバナンスおよびゲーム理論との共同研究、宗教文化の影響を考慮した地域学との融合研究を推進し、これらの研究展開が、次の研究プロジェクトと論文につなげることを目指している。また、発表した論文については、引用数が増えており、アンケート参考の依頼も来ており、アンケートを共有して比較できる研究事例を増やすことを考える。最終年度になるため、研究成果をまとめ、学会やシンポジウム等に積極的に発信する予定である。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの流行によって、予定していた現地調査がやむを得ず中止となり、また学会がオンライン参加になったため、旅費の使用ができなかった。従って、次年度使用額が生じた。今年度は、予定した現地調査及び成果発信に使用する。
|