2023 Fiscal Year Research-status Report
Role of "Kifu" (Game record) in Gaming Simulation based Participative Decision Making
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20K12309
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Research Institution | Chiba University of Commerce |
Principal Investigator |
小野 聡 千葉商科大学, 商経学部, 講師 (20724636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊澤 輝一 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 准教授 (90464239)
木村 道徳 滋賀県琵琶湖環境科学研究センター, 総合解析部門, 主任研究員 (90573923)
王 智弘 関西外国語大学, 英語国際学部, 准教授 (60614790)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | シミュレーション / グラフ理論 / 雪害 / ワークショップ / 市民参加 / 気候変動適応 / ゲーミング |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は本研究課題のうち、ゲーミングと棋譜を取り入れたワークショップを通じた、シミュレーションの構築において成果を発表することができた。主な発表済みの業績は以下のとおりである。 第一に小野・木村(2023)では、豪雪地帯における地域的な気候変動適応プロセスの理解を深めるため、滋賀県高島市朽木地区を対象に探索的シナリオプランニング(XSP)を実施し、対話を通じて作成した因果ダイアグラムをもとにシミュレーションを構築・分析した。その結果、(1) 将来の社会的影響として「追加的公助」を構造化できた、(2) 共助の活発度や降雪パターン、集住度合いに応じた適応策への示唆を得ることができた、そして(3) XSPにおいて不確実性を参加者間で共有し、クリティカルな不確実性を同定する上で、対話とシミュレーションの相互作用を通じたプロセスの設計が不可欠であることが確認された。 第二に小野・木村(2024)では、具体的な地域をネットワーク構造によって再現し、雪害の社会的影響をシミュレーションした。その結果、(1) 積雪の深さの変遷及びその社会的影響を動態的に記述することができた、(2) 除雪車運行ルートから外れる支線が多いエリアでは積雪が深くなりやすいことが明らかになった、(3) 集落内外での資源融通を促進する適応策が必要であることが示唆された、(4) また、シミュレーション中で積雪が深くなった「要配慮家屋」ノードを抽出し、その分布や特徴を明らかにした。 今後の課題として、変数の操作による比較分析や合意形成プロセスへの効果に関する研究が挙げられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
参加手法を通じたシミュレーションの構築・実施において概ね期待される成果を挙げることができた。学会大会にて口頭で発表したテーマについては、学会での議論内容をもとに加筆し現在原著論文として投稿中である。
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Strategy for Future Research Activity |
学会大会にて口頭で発表したテーマについては、学会での議論内容をもとに加筆し現在原著論文として投稿中である。その執筆プロセスと並行して、ネットワーク表現した地域データをもとにした地域の脆弱性評価への応用について共同研究者と検討中であり、適宜ゲーミングを用いた会議を開催してシミュレーションの構築を進める。
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Causes of Carryover |
現在審査中の論文の投稿料を支払う必要があるため。また、その論文に係る追跡調査やそのための物品の費用を確保する必要があるため。 ゆえに次年度使用額は主として論文投稿料や物品購入のために使われる計画である。
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