2021 Fiscal Year Research-status Report
沿岸漁業における新規就業者の定着要因に関する実証的研究
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20K12341
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
井上 健 福島大学, 経済経営学類, 教授 (80334001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 秀樹 福島大学, 経済経営学類, 教授 (30818315)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 沿岸漁業 / 新規就業 / 定着要因 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、東北地方の沿岸漁業における新規就業者の定着の有無に影響する要因について、実証的な観点から明らかにすることである。就業者数が減少し続けている日本の漁業においては、新規就業者の確保が重要な政策課題となっている。新規就業者確保とともに重要となるのが就業後の定着を促進することである。特に外部から新たに就業する者にとっては、克服すべき様々な要因が存在することが予想される。それらの要因について把握することは、将来の漁業の担い手を確保するための施策を検討する際に不可欠であると考えられる。 今年度は前年度に実施できなかった現地調査を実施する予定であったが、調整が難しく今年度についても実施することができなかった。そのため、今年度から研究手段を変更して研究を進めることにした。基本的には公表されている統計をもとに本研究の関心事である新規就業者についての分析を行うという方向性である。昨年度、準備として実施した後継者の加入状況についての分析では漁業センサスの漁業地区単位のデータを用いて、①平均販売額が高い、②貝類・海藻類の養殖を営む経営体比率が高い、③専業割合が低い漁業地区において後継者の加入が良好であるということを明らかにすることができた。今年度は、昨年度の結果を精査するとともに、後継者を対象とした分析に適用できるよう、理論的な整理を試みた。データを用いた分析を行うための準備が整った段階までで年度が終えたため、次年度、実際の分析を行い、研究成果としてまとめることを目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
予定していた予備調査が現地との調整が不調に終わり、実現できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の一部を変更し、現地調査ではなく公表されている統計等を利用して同趣旨の研究を進める。
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Causes of Carryover |
予定していた現地調査ができなかったため、主として旅費支出部分で未使用額が生じたため。
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