2021 Fiscal Year Research-status Report
新州20年―インド・ウッタラーカンドにおける州内格差の行方
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20K12346
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
石坂 晋哉 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (20525068)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | インド / 地域研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
第2年目の2021(令和3)年度の研究実績は、以下のとおりである。 (1)現地調査(フィールドワーク・資料収集):新型コロナウイルス感染症の蔓延によりインドでの現地調査を実施することができなかった。 (2)資料収集・整理:インド・ウッタラーカンド州の内外でこれまでに収集した資料の整理・読解の作業を進めた。 (3)成果発表:インド・ウッタラーカンド州テーリー・ガルワール県ジャルダールガオンで実施した現地フィールドワークに基づき、当該地域における農業振興の活動などについて、3つのオンライン国際学会で発表を行った。RSAI(国際地域学会)第13回大会では日本時間2021(令和3)年5月28日に発表を行い、インドで自然農法が実践されている2村を比較し、複数のキーパーソンの存在および農業振興の切迫性が、地域ぐるみでの積極的な取り組みにつながる条件となっていたことを指摘した。IPSA(世界政治学会)第26回大会では日本時間2021(令和3)年7月14日に発表を行い、近年のインドの「スバース・カーレーカル自然農法」にはヒンドゥー・ナショナリズム的性格がみられるが、ヒンドゥー化した自然農法を偽物と断じたり、自然農法には元来ナショナリズムと結びつきやすい要素が潜んでいたとみなしたりする必要はなく、常に複雑系的に変化し続けるものとして自然農法のグローカル化の過程を捉えるべきだと論じた。EAEH(東アジア環境史学会)第6回大会でも2021年9月7日に発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021(令和3)年度も、インド・ウッタラーカンド地方での現地調査をすることができなかったが、同地域の内外で入手した資料の整理と分析を進め、学会発表等をすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2022(令和4)年度は、以下のような実施計画で研究を進める。 (1)現地調査(フィールドワーク・資料収集):新型コロナウイルス感染症の蔓延状況によるが、もし可能であれば、インド・ウッタラーカンド州を中心に、2023年3月に現地調査を行う。 (2)成果発表:各種学会や研究会での発表や、論文執筆・投稿を進める。
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Causes of Carryover |
2021(令和3)年度も、インド現地調査ができなかったため次年度使用額が生じた。2022(令和4)年度は、もし可能であれば、インド現地調査を実施する。
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Research Products
(7 results)