2021 Fiscal Year Research-status Report
Hierarchy of the urban labor market in china :with increacing number of sharing economy workers
Project/Area Number |
20K12360
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
小原 江里香 久留米大学, 経済学部, 准教授 (30400203)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 労働市場 / 中国 / シェアリン・グエコノミー / ギグ・ワーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、都市労働市場全体、出稼ぎ労働市場、シェアリングサービス就業者の3つのレベルから、その階層化の現状を明らかにし、近年の中国における階層や職業移動にかかわる不平等について、その趨勢をとらえることを目的としている。令和3年度の計画は、出稼ぎ労働者対する聞き取り調査と調査票調査を進めることであったが、中国の研究者との面談や現地調査が不可能であったため、データの収集に遅れが生じた。そこで現地調査を断念し、「問巻星」と呼ばれるプラットフォームを利用したオンライン調査に切り替えて準備を進めた。「問巻星」の利用は初めてであったため、他の研究者の利用実績や具体的な利用方法を調べ、オンライン調査用の質問票を改めて作成した。調査は、中国の複数の大都市の就業者に対して令和4年5月に実施する予定である。 現地調査が実施できなかったので、入手可能な統計データを用いた分析に注力した。低生産性に甘んじる業種や地域で就労する人は、低所得から脱却できないと考えられる。これを踏まえ、中国において失業者や出稼ぎ労働者が参入して急拡大している第3次産業に着目し、業種別の労働生産性を算出した。また、プラットフォームを通じて単発の仕事を請け負う中国のギグ・ワーカーの就労実態や労働生産性について先行研究等を用いて考察した。ギグ・ワーカーは、近年多くの出稼ぎ労働者の参入先になっており、格差や不平等といった問題を考慮して都市労働市場を検討する上で重要である。この研究成果は書籍(分担執筆)で発表することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和3年度の計画は、質問リストを作成して聞き取り調査と調査票調査を進めることであったが、中国の研究者との面談や現地調査が不可能であったため、データの収集に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
現地調査の実施から、「問巻星」と呼ばれるプラットフォームを利用したオンライン調査に切り替えてデータを収集する。
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Causes of Carryover |
現地調査を実施できなかった。令和4年度には、調査方法を変更しプラットフォームを用いたオンライン調査を実施する。
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