2022 Fiscal Year Annual Research Report
Developing effective guiding skills for resource conservation: Cross-cultural analysis to establish a training framework
Project/Area Number |
20K12397
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山田 菜緒子 金沢大学, 融合科学系, 准教授 (80818097)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | インタープリテーション / トレーニング / ツアーガイド / free-choice learning / コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
インタープリテーション専門組織により、インタープリテーション技能のトレーニングが3回実施された。このトレーニングは、専門組織が2年ほどかけてインタープリテーション技能を討議し、新たにトレーニング構成を考えて実施したものである。この討議に筆者も参画し、インタープリテーション技能について国内外の研究知見を交えたものが検討された。技能の中でも、アメリカをはじめ豪英などの英語圏では広く普及しているTOREに焦点を当てた講義と実習が構成されたことが特徴である。本調査では、それぞれのトレーニングにおいて、参加者に対するトレーニング後アンケート調査をおこなった。トレーニング参加者は各回おおよそ30人であり、総計78人から回答を得た。調査結果によると、トレーニングの全体評価は、42.3%(n = 33)の参加者が非常に良い、37.2%(n = 29)の回答者が良いと高く評価していた。トレーニング項目の中でもTOREに関する講義と実習が最も高い満足度を得ていたことが示された。参加者の属性による違いは分析していない。 また、博物館(2箇所)、水族館(3箇所)、ビジターセンター(1箇所)、動物園(2箇所)、科学館(1箇所)、歴史建造物(1箇所)における展示及びサインについても観察調査をおこなった。メッセージ(テーマ)を持つもの、ストーリー(逸話を含む)があるもの、日常言葉を使うもの、問いかける(考えさせる)ものなどが多く見られた一方で、事実情報の提示、専門用語の使用、文字のみのサインも多く採用されていた。ツーリズムやレクリエーションの場を訪れる人はインフォーマル・ラーニング環境下(free-choice learning settings)にいるため、前者の要素を持つものが適切であり求められる。 結果に加えてさらなる現地調査と分析がガイド技能の指針を得るためには必要である。今後研究を発展させる。
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