2023 Fiscal Year Research-status Report
登山道のオーバー・アンダーユースを発生させる観光行動のメカニズムに関する研究
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20K12401
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
井口 梓 愛媛大学, 社会共創学部, 准教授 (50552098)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 登山 / 登山者 / 観光行動 / オーバーユース / 登山道 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、(1)大山の登山道の変遷を明らかにするために、旧道と崩落個所の推定作業を進めたうえで、及び昨年度収集した大山の遭難事故データ1937年から1998年の285件について地図化し、事故発生状況と登山道状況との関係性を明らかにした。(2)石鎚山の事故データ、事故防止の対応策、及び登山道整備状況の調査を進めた。(3)剣山の登山道のうち、登山道入り口から西島駅に至る「見ノ越・西島コース」、西島駅から本宮に至る「大剣神社コース」、刀掛けの松から次郎笈の尾根に至る「行場コース」、剣山山頂から次郎笈山頂に至る「尾根道コース」について、ウェアラブルカメラを用いて撮影し、登山道の動向と整備状況について調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
申請者が体調を崩してしまったため、登山を伴う現地調査を十分に実施することができなかったため進捗状況は大幅に遅れているが、データの収集や撮影した動画データの分析作業を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
近年のオーバーツーリズムと山岳資源・登山道整備の担い手不足により、登山道整備を維持することが困難になりつつある中で、対象となる中四国の山岳も厳しい状況にある。今年度は、中四国の山岳調査とその成果公開を進めつつ、全国の山岳管理・ビジターセンター運営・観光振興との連携・山岳管理者の育成・山岳事故防止に向けた方策等の現地調査を併せて進める。
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Causes of Carryover |
申請者が体調を崩していたため、予定していた現地調査や学会発表を十分に行うことができなかったためである。体調も回復し、研究協力者の協力を得ながら順次予定していた中四国・西に日本の山岳現地調査を実施するとともに、全国の百名山の山岳管理、事故防止、山岳管理者の育成について現地調査を進める予定である。
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