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2022 Fiscal Year Research-status Report

観光者の動態把握におけるビッグデータ活用

Research Project

Project/Area Number 20K12403
Research InstitutionThe University of Fukuchiyama

Principal Investigator

神谷 達夫  福知山公立大学, 地域経営学部, 教授 (30388227)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐藤 充  福知山公立大学, 地域経営学部, 准教授 (50782281)
江上 直樹  大阪大谷大学, 教育学部, 講師 (30727342)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords観光者 / 行動分析 / WiFiパケットセンサー / 無線LAN / デジタル小電力コミュニティ無線 / NSS
Outline of Annual Research Achievements

2022年度も引き続きコロナ禍にあって観光系のイベントが縮小される傾向であったが、それに対応した観光者行動の分析方法を開発し、成果を出すことができた。
新しい方法は、昨年度開発された観光者にソーシャルディスタンスを確保しやすいような機能を持った「ソーシャルディスタンス手持ち行燈」に、「デジタル小電力コミュニティ無線」を使用した観光者行動を追跡する機能を付加したシステムである。「デジタルコ小電力コミュニティ無線」は、GPSなどの衛星測位システム(NSS)からの情報を携帯電話のような公衆回線を使用せず伝送することができる。この特性を活かし、ランタイムコストが少ない観光者の行動分析システムが構築された。
新しい方法を用いて、京都府福知山市において実施された「イル未来と2022」や京都府福知山市大江町で開催された「鬼力の由良川夏祭り」によって、新しい方式の実験が行われた。「イル未来と2022」での実験結果をまとめることにより、査読付きの論文が発表することができた。
また、「デジタル小電力コミュニティ無線」を用いた実験は、京都府船井郡伊根町でも実施され、電波の伝搬特性が調査された。
一方、2021年3月のアマチュア無線の利用用途拡大によって、非営利の地域における観光案内に利用できるようになったことから、アマチュア無線による観光案内や観光者の位置特定への応用などを検討し、京都府北部特に京都府与謝郡伊根町を中心に実験が行われた。アマチュア無線には、APRSという無線機の位置情報等をデータ伝送できる仕組みが標準化されており、これを観光者行動の分析や観光情報の発信等に用いることができるかを検討している。また、アマチュア無線とインターネット上の通信を組み合わせ、全国規模で使用できるアプリケーションを検討中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画では、WiFiパケットセンサーを用いた情報処理の高度化に重点を置いており、観光客が激減する状況は想定していなかった。しかし、コロナ禍の影響により、国内外からの観光客が減少し、当初予定していた同一条件での複数年に渡る比較検討が不可能になった。しかし、逆にコロナ禍に対応した方法を開発することにより、新たな研究の方法を切り開くことができた。
新たに開発できたコロナ禍に対応した方法の1つが「ソーシャルディスタンス手持ち行燈」を用いた方法である。この方法により、当初の計画より高精度に観光者の行動を分析することができるようになった。その上、「ソーシャルディスタンス手持ち行燈」に「デジタル小電力コミュニティ無線」を用いたNSS情報の伝送機能を付加することにより、より詳細な観光者行動の分析が可能となった。
これらの結果を論文3編で発表することができ、コロナ禍によって遅れた研究計画の進捗状況が改善された。

Strategy for Future Research Activity

今年度は、過年度と同様に「ソーシャルディスタンス手持ち行燈」を応用した観光者の行動分析に取り組むとともに、これらから得られたデータの分析方法について高度化を進めることを計画している。
また、「デジタル小電力コミュニティ無線」を用いた観光者行動の分析についても、汎用性を高めるべく研究を進める予定である。
さらに、令和5年3月22日公布・施行の総務省令により、アマチュア無線局が研究活動にも利用できるようになったため、この活用を検討する予定である。アマチュア無線には、位置情報を伝送するためのAPRSという標準やインターネットに接続する機能が整備されているため、これらを用いた位置情報やその他のデータ伝送等を取り入れた、これまでに無い新しい観光用情報システムを検討する予定である。

Causes of Carryover

コロナ禍により研究計画を変更したため、開発する機器の仕様を変更したため、購入する物品が変更になった。また、無線伝送システムを開発する必要が発生し、そのための測定器購入が必要となったため、設備の導入を他の開発用測定器の購入に変更した。
一方、コロナ禍により出張が制限されていたため、予定通りの旅費は発生しなかった。

  • Research Products

    (5 results)

All 2023 2022

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] 無線によるNSS情報伝送を用いた観光者行動の分析-イル未来と2022イベントにおける電子行燈の運用-2023

    • Author(s)
      神谷 達夫, 北口 千華
    • Journal Title

      福知山公立大学研究紀要

      Volume: 7 Pages: 9-27

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] コロナ禍における観光者の行動分析に関する試み -イル未来と 2021 イベントにおける電子行灯の運用 -2022

    • Author(s)
      神谷 達夫
    • Journal Title

      福知山公立大学研究紀要

      Volume: 6 Pages: 63-76

  • [Journal Article] 自動取得された移動軌跡による観光者行動の分析 ─コロナ禍に対応した機器の実証実験─2022

    • Author(s)
      神谷 達夫
    • Journal Title

      日本観光学会誌

      Volume: 63 Pages: 26-35

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 地域協働と大学における教育・研究2023

    • Author(s)
      神谷 達夫
    • Organizer
      研究・イノベーション学会研究会
    • Invited
  • [Presentation] 正課外学習を組み合わせた地域協働型教育研究2022

    • Author(s)
      神谷 達夫
    • Organizer
      研究・イノベーション学会第37回学術大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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