2021 Fiscal Year Research-status Report
最新デジタルテクノロジーを活用した観光情報発信と2次交通の研究
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20K12406
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Research Institution | Sapporo International University |
Principal Investigator |
千葉 里美 札幌国際大学, 観光学部, 教授 (80635243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽我 聡起 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 教授 (30279476)
川名 典人 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 教授 (50295929)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 観光MaaS / データ統合 / サービスデザイン / 観光情報 / 最適化 / 利用意向 / 地方 / 小型モビリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
地方誘客推進を掲げる観光庁の施策は、COVID19以降、観光客の旅の価値観変化もあり加速傾向にある。本研究グループは、まさに、地方の脆弱な交通システムを改善する地域の特性を配慮した新たなモビリティの融合と観光情報配信による観光促進を達成する移動サービスのシステム開発であり、今年度、以下2つの視点で研究を進めた。なお、研究の成果は、国際学会にて2件の発表を行った。 1つ目の研究は、観光情報と移動を繋げた観光MaaS促進に向けたサービスデザイン、すなわち観光促進や回遊性につなげるための必要機能に関する研究である。現在、日本の地方エリアで日本型MaaSとして展開している実証実験の現状に加え、中国で初の農村地域で誕生した貴州省の移動アプリ「通村村」で生じている課題を明らかにした上で、MaaS先進地フィンランドがアフターコロナ戦略として進めているMyHelsinkiAPT, TencentのWeChat, Whimの協働開発サービス「MyHelsinki WeChat Mini Program」を外観し、観光MaaSに必要なサービスデザインを考察した。 2つ目の研究は、筆者らがフィールドとする支笏洞爺国立公園エリアの観光MaaSのデモ版アプリ開発である。2021年度は、同エリアの移動に関するビックデータ解析を行い、その課題を補えるような地域特性にあった次世代小型モビリティとしての可能性を探るため電動キックボード試乗後の意向調査を反映したMaaSでもアプリに、これまで筆者らが観光情報プラットフーム「デジタル版千歳観光map」のデータ統合をし、デモ版「観光MaaS」アプリを作成した。またこのアプリの利用イメージを可視化し、次年度の地域理解と実証実験につなげるため絵コンテによる動画を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
理由1:この研究で視察したい国内外の事例場所(上士幌町、フィンランド)に行けてないため、研究内容が乏しい状況が続いている。 理由2:理由1によりデモ版観光MaaSアプリのフレーム決定に1年近くの遅れが生じ、その結果、本研究フィールドでの説明会や実証実験が1年遅れている。 理由3: 本研究ではデモ版MaaSアプリのサービスデザインを海外の方にも評価してもらうため、リピーターが多く北海道通の台湾またはタイでの旅行博で検証を試みる予定を立てていたが、海外に行けず手付かずな状況にある。 理由4: 科研費採択後にコロナとなり、当初予定していたドームテントでの音と映像を融合した情報発信が密を避けられないことから研究の再設定を余儀なくされた。またその分野を担当する教員の入院も重なり1年遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
1.絵コンテの動画を活用した研究対象地域の観光MaaSへの理解を深め、データ統合を進め顧客個々のニーズに合った観光MaaS最適化を検討する。 2.MaaS先進地フィンランドでの視察、ヒアリングを実施し、観光MaaSによる地域の影響を考察する。ただし、今後の情勢によってはフィンランド訪問が難しい際は、他のエリアも検討する。 3.本科研費を1年延長し、上記1.2を終えたのち、海外旅行博等の場所で私たちがデザインする観光MaaSのサービスの検証をし、日本人や訪日外国人にとって最適な地方版観光MaaSを提案すると同時にサービス提供に向けた今後の課題や可能性をまとめ、国内外の学会発表を計画している。
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Causes of Carryover |
コロナによる移動制限で視察先に行けなかったため。また、学会もオンラインでの参加となったため。
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Research Products
(2 results)