2021 Fiscal Year Research-status Report
データに基づく効果検証を伴った地方創生シティプロモーションモデルの開発
Project/Area Number |
20K12437
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
北見 幸一 東京都市大学, 都市生活学部, 准教授 (90455626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河井 孝仁 東海大学, 文化社会学部, 教授 (60407997)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | シティプロモーション / EBPM / 評価指標 / アウトカム / ロジックモデル / KPI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では「説明できるシティプロモーション」の実現を目指し、地方自治体を対象に、シティプロモーションに関してデータエビデンスドベースな効果検証のモデル構築を目指している。 前年度、実施した全国自治体対象のシティプロモーション実態把握調査の結果、シティプロモーションの成果(特に住民の参画意欲や感謝意欲などに関する項目)を定量的に説明できていない自治体が多いという実態が浮かび上がってきた。 また前年度、中止となった「シティプロモーション・アワード」が開催され、35自治体がエントリーした。アワード実行委員会と連携して、エントリーした自治体の担当者に対してオンラインで聞き取り調査を実施することができた。聞き取り調査に際しては、アワード実行委員会と連携し、シティプロモーションの評価基準を開発した。具体的には、シティプロモーションを「①目標設定」「②ブランド構築」「③ターゲット」「④競合または連携」「⑤メディア活用」「⑥PDCA」「⑦内部理解」「⑧実験的活動の把握」「⑨目標実現」の9つのフェーズに分解し評価基準を定めた。 聞き取り調査を踏まえ、審査会を行い、実行委員会では13自治体を説明力の高いシティプロモーションとして表彰した。13自治体の傾向では、シティプロモーションにおけるイベント回数や参加者数といった「アウトプット」指標だけではなく、住民の参画意欲や感謝意欲などの変容を示す「アウトカム」指標を用いてロジックモデルをしっかりもっていた自治体が結果的に説明力が高い傾向にあった。 本来は、もっと突っ込んで地方自治体現地において、具体的個別的な検討も行う必要があったが、新型コロナウイルスの影響により、現地調査について未だ不十分な状況となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響により、十分な現地調査が進められていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
仮説を設定するために、シティプロモーションアワード受賞自治体の住民に対して、定性調査を行い、仮説導出を行う。これらの仮説を自治体現場でも活用可能であるかの調査分析を行っていく。
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Causes of Carryover |
「シティプロモーション・アワード」にエントリーした35自治体に対して、どのようなシティプロモーションが行われているのかを現地に赴き、現地で聞き取り調査用の旅費として使用する計画であったが、新型コロナウイルスの影響により、現地の地方自治体に東京から赴くことは状況的に難しかったため、オンラインで自治体担当者への聞き取り調査を実施することに変更した。よって次年度使用額が生じる結果となった。 翌年度では、新型コロナウィルスの影響によりできなかった詳細現地調査(当該地域の住民への聞き取りなどの自治体での現地調査)を積極的に進めていく使用計画である。
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Research Products
(6 results)