2021 Fiscal Year Research-status Report
Polyphonic Tourism for Asian Diversity in Global Age
Project/Area Number |
20K12442
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
遠藤 英樹 立命館大学, 文学部, 教授 (00275348)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
韓 準祐 多摩大学, グローバルスタディーズ学部, 准教授 (00727472)
羽谷 沙織 立命館大学, 国際教育推進機構, 准教授 (10576151)
間中 光 追手門学院大学, 地域創造学部, 講師 (30823546)
藤巻 正己 立命館大学, 文学部, 教授 (60131603)
薬師寺 浩之 奈良県立大学, 地域創造学部, 准教授 (70647396)
有田 理佳 (山本理佳) 立命館大学, 文学部, 准教授 (70708073)
轟 博志 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (80435172)
神田 孝治 立命館大学, 文学部, 教授 (90382019)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | ポリフォニック・ツーリズム / ダークツーリズム / グローバル社会 / ダイバーシティ / アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
グローバルな現代社会を多様な他者とともに生きるためには、「差異性」や「新奇性」を積極的に受け容れる「開かれた思考」が必要になる。これを醸成し「異なる価値観・文化・経験・民族・性・階層・信仰等を有する人々が共生するうえで、観光はどのような役割を帯びているのか」。これを考察する研究が観光研究において強く求められている。その際にダークツーリズム研究は有効なアプローチとされてきた。しかしながら申請者は決してダークツーリズムだけが共生を志向する観光ではないと、これまでの研究から結論づけるに至った。現在、観光研究は「ダークツーリズム」という枠組み自体を再考・拡張することを迫られているのである。この問題提起を受け、本研究は価値観や経験等における多様な差異を越え、人々がしたたかにダイバーシティを有しつつグローバルなアジア世 界の中で相互に共生することをうながす「ポリフォニック・ツーリズム(多声的観光)」を新たに検討する。 とくに本研究では、アジア――とくに東アジアと東南アジア――の人々が、多様で異なる価値観・文化・経験・民族・性・階層・信仰等を越えて、ダイバーシティを有しつつも、①「現在、観光を契機にして、いかにしたたかにグローバルでモバイルなアジア世界の中で相互に共生することができているのか」、②「できていないのだとすれば、それは何故どのようにして、できていないのか」、③「そして今後いかにポリフォニック・ツーリズムを洗練させていけるのか」をフィールド調査を通じて明らかにすることを目的とする。 ただし2020年度、2021年度については、新型コロナウイルス感染症の状況において、国内外においてフィールド調査することが思うようにできなかったため、申請に至るまで準備を重ねてきた状況にもとづいて、関連する国内外の研究動向を理論的に整理することを中心として研究を重ねてきた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症が感染拡大する状況の中で、東アジアや東南アジアばかりではなく、国内においてもフィールド調査することが不可能となった。そのため2020年度、2021年度について、理論的研究を中心に展開せざるを得なくなり、「やや遅れている」状況となっている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2022年度も新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する状況は続く可能性があるが、ワクチン接種が広がり、その効果が見られるようになっている。これをふまえて海外渡航が再開されるようになれば速やかにフィールド調査へ赴く。ただし、それには一定の時間を要することが考えられるため、2021年度前半では可能な範囲で国内調査の実施を模索する。またZoomなどを通じて、東アジアや東南アジアで活動している人にインタビュー調査なども試みる。
|
Causes of Carryover |
2020年度、2021年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため、東アジアや東南アジアにおける調査ばかりではなく、国内における調査もままならない状況が続いた。このため、調査旅費を次年度に実施する判断を行った。
|
Research Products
(26 results)