2021 Fiscal Year Research-status Report
Study of Spirit Possessions and Their Genders among Religious Practitioners
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20K12458
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
福浦 厚子 滋賀大学, 経済学部, 教授 (90283548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福浦 一男 桐蔭横浜大学, スポーツ健康政策学部, 准教授 (80425016)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 憑依 / ジェンダー / 霊 / 霊媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はCOVID-19の感染が予想に反して拡大状況にあり、行動に制限が課されたために、当初予定していた海外調査を実施することは不可能となった。そのため、日本国内において入手可能な国内外の資料収集を実施し、宗教、憑依、霊媒のジェンダー、憑依霊などに関わる理論的な枠組みに関する研究を行った。 さらにインターネット経由で海外在住のインフォーマントに対して、研究テーマに関連する事項について聞き取りを実施した。本研究で予定している海外調査地はいずれもCOVID-19の感染状況の影響を受けて、宗教活動や集会等がいずれも制限されていたため、具体的な儀礼に関する事柄については掘り下げた話を聞くことはできなかったが、現実的な対処や今後の見通しなどについて話を聞くことができた。 本研究は海外での文化人類学的手法による調査をもとにして実施することを研究方法として採用しているために、今年度の調査は上記のように限定的なものとなった。分担者の福浦一男は昨年度からの理論的な研究をまとめ、その成果を英語共著書として公刊することができた。 英語共著書は、ネオリベラル資本主義、ビジュアルメディア、インターネットのネットワークカルチャー、文化的遺産とアイデンティティポリティクスの間の相互作用を探索することにより、東南アジア大陸部の上座部仏教圏の霊媒術の興隆を検討したものであるが、そのなかで福浦一男は北タイ、チェンマイにおける霊媒および彼らの宗教実践の再組織化・再編成に焦点をあてた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の感染状況が予想に反して拡大傾向にあり、県境を越えた移動や国境を越えた移動が制限されたため。それによって、当初計画にあった本研究の根幹をなす海外での人類学的な調査研究が実施不能であったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は可能な限り海外調査を実施し、当初計画していた調査を少しでも実現し、遅れている調査を回復できるように取り組みたい。
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Causes of Carryover |
COVID-19の感染拡大状況が年度初めの予想に反して長引いたうえに、国内の移動や国外への移動が制限されため、本研究の中心的な課題に関わる海外調査が実施できなかったことがその理由となる。次年度もCOVID-19の新型ウイルスがどのようになるのか予測がつかないが、可能な限り対処したい。
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Research Products
(1 results)