2023 Fiscal Year Research-status Report
The Analysis of the Gender Gap in Financial Literacy
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20K12467
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
丸山 桂 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (30318878)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 金融リテラシー / ジェンダー / 生活設計 / 年金 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、金融リテラシーのジェンダーギャップの要因分析であり、第4年度は二次データの分析結果を論文発表し、独自のインターネット調査の調査票設計と実施、分析に取り組んだ。金融広報中央委員会「金融リテラシー調査」の個票分析を用いて、研究成果を学術誌と新聞に掲載した。 丸山桂(2023)「社会保険の適用拡大と女性の年金」『年金と経済』2023年7月号では、「金融リテラシー調査(2019年)」を分析し、専業主婦やパート・アルバイトをしている女性の年金知識は、会社員のそれに比べ相対的に低いこと、年金知識と金融リテラシーとの強い関係性を確認した。学校、職場、家庭などで金融教育を受けたり、金融経済情報に日頃から触れたりすることは、公的年金の知識を引き上げることにつながる。社会保障制度の知識を正確に理解し、自身の生活における意義を理解することが、適切な生活設計を実現できることにつながることを提言した。 また、本研究成果の知見を日本経済新聞の経済教室「金融リテラシー高めるには(下) 考え抜く力 幼少期から育成」として寄稿し、親の金融経済教育の重要性、女性の方が金融リテラシーのなかでも暗算能力や経済知識が男性より低いスコアになることなどを指摘した。また、日本経済新聞「動き出す「女性の投資」新NISAに関心 国際女性デー」に、社会の投資熱が高まるなか、女性にとって経済的な事情や数学の苦手意識が投資に踏み出すことを躊躇していることについてコメントした。 独自のインターネット調査を実施し、家庭内における親子間の金融経済教育の始期には相関があること、全体的に男性よりも女性のほうが数学への苦手意識を持っていること、また数学への苦手意識をもつ人の方が利子率の計算を不得手としていることが多いことを明らかにした。この研究成果については、2024年度の学会で報告予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度実施できなかったアンケート調査を実施し、クロス集計などの分析を行うことができた。また、仮説がおおむね支持された結果となった。2024年度はより詳細な分析を行い、学会発表や論文投稿を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は研究の最終年度にあたるため、①独自のインターネット調査のより詳細な分析とその成果を学会報告や論文投稿にあてること、②貸し出しを受けた個票データの二次分析を進め、学会報告や論文投稿を行う。③これまでの研究成果を報告書としてまとめることを予定している。
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Causes of Carryover |
学会がオンライン開催となり、旅費が不要となった。また、調査対象者が限定される調査内容であったため、標本数を増やすことが難しく、インターネット調査費用が想定よりも安くなったことが理由としてあげられる。 今年度は、学会が地方開催であるためその旅費と、記憶媒体やプリンタートナーや書籍等の購入にあてる予定である。
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