2020 Fiscal Year Annual Research Report
Study for carrier dynamics on semiconductor with THz free electron laser
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20K12491
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Research Institution | National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology |
Principal Investigator |
川瀬 啓悟 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 東海量子ビーム応用研究センター, 主幹研究員(定常) (60455277)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 半導体キャリアダイナミクス / 自由電子レーザー / テラヘルツパルス |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度である今年度は特にガリウムヒ素、シリコンおよびゲルマニウムの各ウェハ(厚さ0.5 mm)に対して、自由電子レーザー(FEL)を用いたキャリアダイナミクスの研究を本格的に開始した。まず、大阪大学産業科学研究所のFELを用いてテラヘルツパルスのブリュースター入射に対する反射、透過および吸収特性を評価した。 その後、パルス幅100 fs、パルスエネルギー1 mJ、繰り返し1 kHzのチタンサファイアレーザーで半導体ウェハ表面に電子-正孔プラズマを発生させ、37 ns間隔で数マイクロ秒の間繰り返されるテラヘルツパルス列の反射、透過および吸収特性の時間変化を、連続したパルスの強度変化および光学系に挿入しているパルスモータ駆動の直動ステージを用いた光学遅延を変化させた強度変化を計測した。 また、比較研究として、京都大学エネルギー理工学研究所のFELとナノ秒領域にNd:YAGレーザーを用いた中赤外領域に対する半導体表面プラズマの光応答の試験計測も合わせて実施した。 本研究課題では、これらの実験研究をもとに半導体に光励起されたキャリアダイナミクスの研究を進めている。これまでのところ、研究実施内容および得られている結果の報告を、2020年9月にオンラインで開催された日本加速器学会第17回年会において実施した。また現在、特にガリウムヒ素に着目した光励起表面プラズマの高速反射スイッチとしての特性についての論文を執筆中である。
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Research Products
(2 results)