2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of simplified electron energy measurement method for laser electron accelerator
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20K12505
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Research Institution | National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology |
Principal Investigator |
森 道昭 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 光量子科学研究部, 上席研究員(定常) (10323271)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 超高強度レーザー応用 / チャープパルス増幅 / プラズマ診断 / 電子ビーム / レーザー加速 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は開発の効率化のための電子線発生の安定化とチャープ光発生用のビームライン整備などの環境整備を中心に行った。具体的には、既存のビームライン(1ライン)に対してパルス圧縮をそれぞれ独立させる形で2ライン化を行い、3:1の分割比に設定し、メイン(分割比:3のライン)における20MeV級の電子ビーム発生を確認するとともに、分割比:1のラインについてはオートコリレーターにより正常に圧縮していることを確認した。本年度末現在で電子ビーム発生用のレーザービームラインはエネルギー250mJ・パルス幅35fs、診断用レーザービームラインではエネルギー80mJとパルス幅35fs(最短)に設定している。この一連の整備により、それぞれのビームラインが独立した構成を構築したことで、当初の研究提案時よりもさらに柔軟なチャープの設定が可能になった。 診断用レーザービームラインの構築では、サブ10fs発生系の構築を行った。現在9fsのパルス幅発生が定常的に供給できることを確認している。予備実験として、極短パルス光を90度方向から入射させたプラズマ波の計測を行い、Density ramp schemeによる世界初のレーザーウェーク場の観測に成功している。この加速場計測を通じて電子ビームが安定的に加速される条件を探索し、年度末までに最適化をほぼ終えた。本研究提案の同軸入射に向けた準備を進め、レイアウトの確認を中心に行った。上記の最適化条件の探索を終えてから本研究提案での実験に移行する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計測の柔軟性を確保し実験を効率的に進めるために2ビームラインの整備を先行して行うことにした。このため研究の進捗がやや遅延しているが、作業はほぼ終えており、2年目の前半で原理実証実験に移行する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2ビームラインの整備により全体的な実験速度が向上したため、2年目前半に原理実証実験を行い、後半に極短パルス実験への展開を進める事は可能であると考えている。具体的には、まず低エネルギー電子を対象にした電子線スペクトル計測の原理実証を行い、その確認の後に高エネルギー電子での原理実証に移行する予定である。
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