2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of simplified electron energy measurement method for laser electron accelerator
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20K12505
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Research Institution | National Institutes for Quantum Science and Technology |
Principal Investigator |
森 道昭 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光量子科学研究所 量子応用光学研究部, 上席研究員 (10323271)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | レーザー電子加速 / 超高速計測 / 電子線発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
計測の妨げとなる励起レーザー光の透過光を根本的に低減させるため電子ビーム発生手法の改良を行った。 これまでの電子ビーム発生ではターゲットにガスジェットを用いていたことから、電子ビームの進行方向に同軸状で且つ発散角がより大きく輝度の高いレーザー透過光も進行するため電子ビームの計測を妨げる要因となっていた。その解決策としてキャピラリーをアレー状にしたターゲット(マイクロチャネルプレートターゲット)に置き換えて対策を行った。マイクロチャネルプレートターゲットでのプラズマは、マイクロチャネルプレートに開いている穴が中空状のファイバー構造でこの内部の壁面にレーザーのプレパルスによるアブレーションにより生成する事から、従来のガスをプラズマ化させた手法とは全く異なるためレーザー光の透過率や電子ビームの性質などこれまでの実験を大きく変える結果が期待出来る。実験の結果、Sub-MeV級の電子ビームの発生と、従来では70%程度のレーザー光透過率であったがそれが10%未満に抑制され効果的に除去されている事が明らかになった。また発生する電子ビームが高いコリメーション性を有していることも分かった。このコリメーション性の向上は計測信号の増加に繋がることから信号対雑音比(SN比)の向上が期待出来る。これまでの研究より本計測手法は迷光除去が重要であることが分かっていたが、この発生手法に切り替えることで雑音の問題を大きく改善でき、計測法の致命的な弱点を克服することに道筋を付けた。
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