2021 Fiscal Year Research-status Report
Impact of long viewing distance to 5k-inch screen on physical fatigue and task performance
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20K12522
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
石原 真紀夫 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (40389151)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 視距離 / 作業効率 / 心理的負荷 / VDT作業 / 仮想世界 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は3年間の実施計画であり,本欄では2年度目(令和3年度)の研究実施状況について述べる.本研究課題の目的は,パソコン利用者からのディスプレイの視距離が日常の部屋やオフィスなどの制約を超える視距離10m以上など任意の位置に仮想PC画面を提示できるディスプレイシステム用いて,利用者の心身的負担と作業効率への影響を実践的に評価することである.令和2~3年度は応募者が開発した,ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を用いて超遠視距離(一般的な30cmを超える100m規模の視距離)に仮想PC画面を立体ステレオ提示するディスプレイシステムを用いて,ISOが定めるマウスの操作精度を計測するタッピング検査やトレース検査,クレペリン検査を用いて心身的負担の軽減と作業効率についての実験を実施する計画となっていた.令和3年度は,前年度の予備実験を経て,上述3検査を対象に視距離と心身的負担,作業効率との関係に関する本実験を開始した.具体的には,視距離条件として0.5m, 8.0m, 32.0m, 128.0mの4通りを設定し,評価項目として作業の経過時間,正確性,精度,心理的疲労(心拍とフリッカー検査),身体的疲労(アンケート)を被験者11名に対して収集した.タッピング検査結果より,視距離が長くなると,経過時間が縮まりミス操作が減る傾向が予想される.トレース検査結果より,視距離が長くなると,所要時間が縮まりトレースのずれが内側に寄る傾向が予想される.令和4年度は,引き続き本実験を継続し,被験者総数30名を完了した上で,実験結果の集計と考察を進める予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルス感染症の影響による国際会議のオンライン化や密を避けるための実験補助アルバイトの取り止めなど一部の予算を除き,予算は予定通りに執行された.これによる研究計画への大きな影響はなく,予定通りの研究の進捗がみられた.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は3年間の実施計画であり,本欄では最終年度(令和4年度)の研究の推進方策について述べる.令和4年度は,前年度に引き続き本実験を継続する.被験者総数30名(前年度11名済み)を完了した上で,得られた実験結果の分析と評価を行い,視距離と作業効率,心身的負担との関連を明らかにする予定である.
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Causes of Carryover |
令和3年度は,新型コロナウィルス感染症の影響による国際会議のオンライン化や密を避けるための実験補助アルバイトの取り止めなど一部の予算が執行できなかった.しかしながら,研究の進捗に大きな遅延は発生しておらず,令和4年度の研究計画は予定通りである.一方で,実験結果のデータ処理を精度良く実施するために,令和3年度の残予算を心拍変動解析ツールの導入に充てる予定である.
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Research Products
(3 results)