2023 Fiscal Year Research-status Report
Experimental Research on Participatory Community Development with Moderately Smart IoT Architectural Design to Promote Activities
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20K12524
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Research Institution | Akita National College of Technology |
Principal Investigator |
井上 誠 秋田工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (20634223)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | IoT / 歴史的建造物 / 観光まちづくり / 参加型まちづくり / テキストマイニング / まつり / DX / GPS |
Outline of Annual Research Achievements |
【具体的内容】①まつりの山車の位置情報をリアルタイムにウェブマップとして発信し,観光利便性を向上させる実証実験を行った.マイクロツーリズムや観光まちづくりを目的とした. 各町内の山車に設置したスマートフォンでGPS情報をサーバに送り,ウェブアプリケーションで地図上に表示した.まつりにIoTを導入しDXを図った.実験中,まつり実行者,住民及び観光客にアンケート調査を実施し,リアルタイムウェブマップの有用性等について検証した. ②キャンパスマスタープランに関連した高専施設のIoT化の検討を行った.廃止された学生食堂と売店をIoT技術の活用によって自動化することで再開することを目標とした.学生及び教職員と学外者が安全に利用でき,かつ自主的に管理できる仕組みを模索した. ③歴史的建造物である旧銭湯の写真展を開催し,観光資源としての可能性と観光要素についての自由記述欄を含むアンケート調査を行った.その結果をテキストマイニング手法で解析し,観光まちづくりの視点で考察を行った.旧銭湯の意匠及び空間要素,周辺地域の観光化の可能性を確認した. 【意義・重要性等】現在,多くの都市や建築物に対する全能的なスマート化を目的とした推進が多く見られる.一方,本研究は建築物等に取付けられたIoT機器によって,利用者が対象建造物の存在を知り,認識を高め,実際に訪れ,自発的・能動的な建造物の利活用や関与を促され,持続可能な参加型まちづくりや地域コミュニケーションの活性化を実現することを目標としている. 建造物単体に留まらず,都市及び地域計画,まちづくりのフィールドまで研究の範囲を広げている.研究対象地区には空き屋・空き地が多く見られ,少子高齢化及び担い手不足等の問題がある.これらの問題の解決も研究目的の一つである.本研究の成果は同じ問題を抱える全国の地方都市に共通して適用できるものと考える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地元の祭りやイベントが例年の規模で実施され,実証実験を行うことができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
①今年度もまつりの山車位置情報リアルタイムウェブマップの実証実験を行う.まつりの意味と意義の確認とその体験を促す仕組みを導入することで,まつり実行者にとってはまつりの再発見になり,観光客にとっては新たな体験になることが観光まちづくりに繋がると仮定する.また,まつり実行者,観光客と地元住民との相互のコミュニケーションも必要である.これらのことを目標とし,次のことを実験する.まつりのスケジュール,イベント会場や歴史的建造物の情報をマップ上に表示し,まつりの意味と意義を明示する.また,予定が変わった際の対応をリアルタイムに図りコミュニケーションを促進する.観光客の自主的な行動を促す位置情報を使ったゲーミフィケーションによって参加型まちづくりを試みる.これらの有効性の検証はマップ利用者へアンケートを実施し,結果を参加型観光まちづくりの視点でテキストマイニングを行う. ②キャンパス内売店の無人化を目標としたIoT技術の活用研究を行う.学生及び教職員と学外者が安全安心に利用でき,かつ自主的に管理できる仕組みを模索する.経済性,安全安心,プライバシー保護についても考慮する.スマート・キー,スマート・プラグ,スマート・スピーカ等の機器とそれらを統括するAI技術の構想も検討する. ③研究結果を国内の学術学会大会,シンポジウム及び国際会議で発表する.
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Causes of Carryover |
【理由】実証実験に必要な使用機材を借りられたことやアプリケーション開発もボランティア団体の協力によって行うことができたためである.人件費の使用も限定的になった.今回の学術会議発表はすべて国内であったため,旅費の使用も限定的となった. 【使用計画】実験を進めるための機材を十分に揃えるために物品費を活用する.研究成果の学術会議への発表を積極的に行い,旅費を有効に使用する.実験のためのプログラミング,データ整理分析等を外注するために人件費を利用する.
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Research Products
(5 results)