2022 Fiscal Year Research-status Report
人文領域の文献ネットワークを可視化するオンラインシステム「仮想書棚」の開発研究
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20K12535
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
杉本 達應 東京都立大学, システムデザイン研究科, 准教授 (00351221)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | データ可視化 / デザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、研究代表者が提唱するデータを起点としたビジュアル生成によるデザイン「データ駆動型デザイン(Data-driven Design)」の研究と教育プログラム構築を活かし、従来対象となる事例が少なかった公共的情報や学術情報の可視化に取り組む。とくに十分に整備されていない人文知のデータを対象に独自の可視化に取り組み、可視化システムのモデルを提供する。 2022年度は、人文系の学術情報を空間上に配置する可視化システムをプロトタイプを開発した。可視化対象の書籍を新書に限定し、新書カバーの背表紙のレイアウト情報を収集した。その結果、新書のカバーデザインを再現し、背表紙を並べた、いわゆる「背差し」の書棚のイメージを生成することができた。この成果とサービスの展望を学会で発表した。日本デザイン学会研究発表大会(2022年6月・オンライン)で、「《仮想書棚》の試み」を発表した。デジタルアーカイブ学会研究大会(2022年11月・オンライン)で、「書籍群を一覧するインタフェースデザインの検討:「仮想書棚」サービス開発における背表紙画像生成の試み」を発表した。また、東京都立大学システムデザイン学部インダストリアルアート学科で、データ可視化デザインの教育実践を行った。教育実践では、クラウドサービスObservableとJavaScriptライブラリD3.jsを活用したデータ可視化デザイン演習科目を実施した。 2023年度は、開発したプロトタイプをもとに、仮想書棚のWebサービス化に向けた開発を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究遂行の時間に制約が発生したこと、ブックスキャナの導入を見送ったことなどから、進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度のプロトタイプ開発を踏まえ、今後はWebサービス化に向けて開発を進める。
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Causes of Carryover |
2022年度に機器購入を見送り、新型コロナウイルス感染症対策で旅費支出がなかったことから、使用額が減少した。そのため、事業期間の1年延長を申請した。
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