2023 Fiscal Year Annual Research Report
人文領域の文献ネットワークを可視化するオンラインシステム「仮想書棚」の開発研究
Project/Area Number |
20K12535
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
杉本 達應 東京都立大学, システムデザイン研究科, 准教授 (00351221)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | データ可視化 / デザイン / デジタルアーカイブ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、研究代表者が提唱するデータを起点としたビジュアル生成によるデザイン「データ駆動型デザイン(Data-driven Design)」の研究と教育プログラム構築を活かし、従来対象となる事例が少なかった公共的情報や学術情報の可視化に取り組む。とくに十分に整備されていない人文知のデータを対象に独自の可視化に取り組み、可視化システムのモデルを提供する。 2023年度は、主要な新書レーベルを対象に、背表紙を並べた「背差し」レイアウトの書棚群をオンラインで再現する「仮想書棚」のWebサービス化に向けた開発を行った。新書レーベルごとのカバーデザインを再現するためのスタイルシートを整備し、書誌情報から背表紙画像を生成するWeb APIを開発した。画像生成のコードをデータ可視化のWebサービスObservableから、Node.jsやD3.jsを使ったローカル開発環境に移植した。また、東京都立大学の演習科目でObservableとD3.jsを活用したデータ可視化デザインの教育実践を行った。クリエイティブコーディングの入門書『たのしいクリエイティブコーディング』(2023年6月)を翻訳した。教育実践については、Post-Media Studies in Asia 2024(2024年1月)や、雑誌『5: Designing Media Ecology』(2024年3月)で発表した。 研究期間全体を通じて、可視化システムの基盤部分を開発することができた。また教育プログラムに関する発表ができた。今後は、開発したシステムを応用したWebサービスの公開に向けて取り組む予定である。
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