2021 Fiscal Year Research-status Report
Synthesis of high precision lung tumor motion predictor for dynamic tumor tracking radiotherapy
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20K12599
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| Research Institution | Yamaguchi University |
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Principal Investigator |
藤井 文武 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (30274179)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎木 健裕 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (30610456)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 腫瘍の呼吸性移動 / 腫瘍の未来位置予測 / 繰り返し制御 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は，繰り返し制御系の構造を活用した腫瘍軌跡未来位置予測の実現に向けた検討を進めた．繰り返し制御系は，一つの指定周期を有する周期信号に対して無限大のゲインを持つフィードバックコントローラにより当該周期を持つ目標信号への極めて高い漸近追従を実現するものである．本研究では，「指定した予測時間長に対応する遅延要素を制御対象として繰り返し制御系を構築し，目標値として観測された腫瘍位置を入力するフィードバック制御系を構成すると，出力が目標値へ完全追従していればその操作量が未来予測位置に対応する」という点に着目して腫瘍の未来位置予測達成を目指している．
しかし，腫瘍の呼吸性移動軌跡を周波数解析すると，複数のピークを含む周期0.5から4秒までの幅広いスペクトルが得られるので，単一の繰り返し制御系を構築しただけでは高精度な未来位置予測は実現できない．そこで本年度は，腫瘍の呼吸性移動の周波数解析結果から抽出したスペクトルピークの上位5つの周波数に対応する繰り返し制御系を用いた腫瘍の未来位置予測を試みた．
まず，人為的に生成した5つの周波数成分のみを含む目標信号を対象に，それら5つの周波数に対応する周期信号に対する繰り返し制御系を個別に設計し，それらをどのように組み合わせると目標軌跡への完全追従が可能であるかを試行，想定のとおり動作することを確認した．
次に，肺腫瘍患者の腫瘍軌跡を用いて未来位置予測を試みた．この場合も設定した繰返し周期に対しては期待どおりの追従性を示した一方で，単一の繰り返し制御系が，設定された周波数より低い周波数帯域で信号を増幅してしまうことが原因で，腫瘍軌跡のピーク以外の周波数成分が増幅され，予測精度の向上が妨げられることを確認した．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
繰り返し制御系の感度関数が，繰返し周期に対応する周波数より低域で誤差を増幅してしまうという問題の解決を年度内に行うことができなかったため，やや遅れていると判断した．これを解決することができれば，本課題のベースとなる成果が確立できるため，現在この問題への対処に精力的に取り組んでいる．
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| Strategy for Future Research Activity |
繰り返し制御系を用いて腫瘍の未来位置を予測するというアイディアについては，その基本的な有効性を確認できたが，繰り返し制御系が有する低域増幅のゲイン特性が原因で，実腫瘍軌跡の低周波成分を増幅する問題の解決が必要となっている．
これに対して，申請書に記載したような、ニューラルネットワークを利用した２自由度制御構造の予測系を構築することで問題解決に取り組むとともに，繰り返し制御器自体のロバスト性向上についても並列に取り組む計画である．
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| Causes of Carryover |
成果発表を予定していた国際会議がバーチャルとなったため参加を取りやめたことが理由である．当初予定していた発表を，現在取り組んでいるものの成果発表と併せて2022年度内に2件並列で行う計画である．
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