2022 Fiscal Year Research-status Report
Synthesis of high precision lung tumor motion predictor for dynamic tumor tracking radiotherapy
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20K12599
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
藤井 文武 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (30274179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎木 健裕 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (30610456)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 肺腫瘍の呼吸性移動 / 未来位置予測 / 拡張 Bouc-Wen モデル / マルチモデル推定法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,肺腫瘍の呼吸性移動軌跡が示すヒステリシスを考慮に入れた予測を行うため,ヒステリシスを表現することのできる現象論的モデルの一つである Bouc-Wen モデルの活用について検討した. 肺腫瘍の呼吸性移動の周波数解析を行うと,複数の周波数ピークが観測される.そこで,肺腫瘍軌跡をFFTした結果を用いて3つの周波数帯域に分割した時系列軌道を生成し,そのそれぞれを用い,研究代表者がかつて提案した非対称性を表現可能な拡張 Bouc-Wen モデルのパラメータ同定を行った.この際,モデルの入力には3つの周波数帯域の重心周波数を用いることとした. これにより得られる3つの拡張 Bouc-Wen モデルのモデル出力を用い,粒子フィルタに基づくマルチモデル推定を行ってその精度を評価した.精度評価には,山口大学医学部附属病院で待ち伏せ型体幹部定位放射線治療を受けた12名の肺腫瘍患者の,実時間腫瘍追跡システムを用いて計測された3次元の肺腫瘍軌跡を利用した.腫瘍軌跡データの利用は患者の同意を得ており,研究計画は同院のIRB(H30-040-3)の承認を得て実施している. 当該分野で既存の推定手法として知られている,拡張カルマンフィルタ,Unscented カルマンフィルタおよびリカレント型ニューラルネットワークとの比較において,12症例中5症例において拡張 Bouc-Wen モデルを用いた粒子フィルタ推定が最も良好な推定結果を与えることが分かった.一方で,本年度の検討の主眼であるマルチモデル推定器が最良の推定精度となったのは12症例中2例にとどまった.この結果に,各患者の腫瘍位置の医学的所見を加えた考察から,提案したマルチモデル推定法の性能は,患者の腫瘍位置と肺の状態に影響を受けることが分かった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マルチモデル推定に基づく肺腫瘍の未来位置予測については,目標としていたモデル構築手法の確立まで到達することができた.特に,肺腫瘍の未来位置予測モデル構築に際して,対象となる患者の病態に関する医学的所見を踏まえることが肝要であると確認できたのは今後につながる重要な知見である.
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Strategy for Future Research Activity |
本課題の最終年度となる本年度は,繰り返し制御系の適応・ロバスト化というアプローチにより予測モデルの構築を行う計画である.
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