2020 Fiscal Year Research-status Report
CMUT多機能型デバイスによる電気・超音波マルチセンシング技術
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20K12625
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
木本 晃 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (80295021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 忠雄 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (00396540)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | マルチセンシング / 電気インピーダンス / 超音波 / CMUT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、対象の電気及び超音波特性の同時測定を可能にする多機能型センシング技術を確立し、乳がん簡易検査のための電気及び超音波特性の可視化システムを開発することである。本申請では、これまでの課題を解決するために、半導体微細加工技術による静電駆動型超音波トランスデューサ(CMUT)をもとにした多機能型電気・超音波同時センシングデバイスを開発し、電気・超音波イメージングによる乳がん検査への応用について評価することを目的とする。 計画では、来年度前半までに、多機能型デバイスを設計及び試作し、基礎実験により多機能型デバイスを評価する予定である。現在、デバイスの設計を行い、試作の準備を行っている段階である。これまでの成果として、デバイス製作において、比較的簡便、安価で製作できる市販のシリコンベースのウエハを決定した。また、シミュレーションにより、超音波及び電気インピーダンス測定を可能とするセル構造を確認し、7.5 MHzの超音波測定及び100 kHzでの電気インピーダンス測定を可能とするデバイスを設計した。さらに、フレキシブルシートへの実装実現に向けた製作方法を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画では、来年度前半までに、多機能型デバイスを設計及び試作し、基礎実験により多機能型デバイスを評価する予定である。現在、デバイスの設計を行い、試作の準備を行っている段階である。計画からすると製作段階である必要があるが、デバイス材料の選定や製作方法等に時間がかかってしまった。よって、研究成果は得られているが、やや遅れいていると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
現状の評価としてはやや遅れているが、製作の準備に入っていることから、研究計画に従い、多機能型デバイスの試作及び評価を行う予定である。デバイスの製作と並行して測定の回路系について準備を行う。デバイスの評価としては、食塩水及び生体ファントムでの電気及び超音波特性の測定を行う予定である。また、比較評価として、一般的な4電極を用いたインピーダンス測定及び圧電素子を用いた超音波測定を行い、測定値と測定精度などについてCMUT多機能型デバイスと比較する予定である。
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Causes of Carryover |
計画として、デバイスの製作に取り掛かっている予定であったが、デバイスの設計にとどまったため、その製作費として次年度へ繰り越しとなった。
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