2022 Fiscal Year Annual Research Report
CMUT多機能型デバイスによる電気・超音波マルチセンシング技術
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20K12625
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
木本 晃 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (80295021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 忠雄 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (00396540)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | マルチセンシング / CMUT / 電気インピーダンス / 超音波 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、対象の電気及び超音波特性の同時測定を可能にする多機能型センシング技術を確立し、乳がん簡易検査のための電気及び超音波特性の可視化システムを開発することである。本申請では、これまでの課題を解決するために、半導体微細加工技術による静電駆動型超音波トランスデューサ(CMUT)をもとにした多機能型電気・超音波同時センシングデバイスを開発し、電気・超音波イメージングによる乳がん検査への応用について評価することである。 本年度は、CMUTデバイスの製作及び16チャンネルCMUT多機能型イメージングシステムの評価を行った。CMUTデバイスは貫通配線をもつLTCCを基盤として製作し、結果として設計した2MHzの超音波測定は困難であった。結果からいくつかの課題がみつかった。これらの課題は、十分対応可能であることから、多機能型CMUTデバイス開発の可能性を得た。システムの評価実験として、円筒型疑似CMUT多機能型デバイス中に食塩水を満たし、電気インピーダンス測定及び超音波測定を行い、システムの測定精度の評価を行った。結果として、電気インピーダンス測定では、0.5%以下、超音波伝搬時間の測定では,1mm以下の精度であった。また、1画像取得のためのデータ取得時間は、250ms以下でシステムの高精度化・高速化を図ることができた。 本研究により、今後の多機能型CMUTデバイスの開発における基礎データとして、重要な知見を得きることができ、イメージングシステムを確立できたことから、一定の成果が得られた。今後も継続し、多機能型CMUTデバイスの試作・評価を進める予定である。
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