2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new regenerative therapy materials using biomaterial derived from human
Project/Area Number |
20K12642
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
岡部 素典 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (60283066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 淑子 富山大学, 医学部, 客員教授 (00171421)
松村 和明 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (00432328)
野村 義宏 東京農工大学, 農学部, 教授 (10228372)
芳村 直樹 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (20401804)
長田 龍介 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (40293310) [Withdrawn]
頭川 峰志 富山大学, 附属病院, 診療助手 (30456389)
大場 次郎 順天堂大学, 医学部, 准教授 (40829727)
林 京子 中部大学, 大学院工学研究科, 客員教授 (60110623) [Withdrawn]
荒井 健一 富山大学, 学術研究部医学系, 客員助教 (40752960)
伊藤 哲史 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (90334812)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | HD羊膜 / 癒着防止作用 / 慢性瘻孔(EAF) / 重症熱傷 / 抗ウイルス効果 / 特定臨床研究 / トランスレーショナルリサーチ / 開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
ハイパードライ法によるウイルスの不活化効果を検討した。ハイパードライ乾燥法(HD)は、減圧により水の沸点を下げ(酸化の少ない、低温での乾燥)、遠赤外線で試料表面の水分を除去し、マイクロ波で水の運動エネルギーを上昇させて乾燥させる方法である。マイクロ波の出力を0Wから300Wまで増加させてウイルス溶液を乾燥させると、マイクロウエーブ0Wでも遠赤外線と減圧により、ポリオウイルスとインフルエンザウイルスでは数%まで不活化することができ、ヘルペスⅠ型ウイルスでは1%まで不活化できた。ポリオウイルスでは200W以上でさらに1/10となった。インフルエンザウイルスおよびヘルペスⅠ型ウイルスでは100W以上で約1/5となった。 減圧下のマイクロ波の出力を100Wに固定し、ウイルス溶液を乾燥する際に遠赤外線の有無によって不活化効果を比較すると、遠赤外線が無くともポリオウイルスとヘルペスⅠ型ウイルスで約2-3%まで不活化でき、インフルエンザウイルスでは1%まで不活化できた。遠赤外線が加わると全てのウイルスにおいて更に半分に減少した。 2016年から始まったHD羊膜を用いた先進医療Bが中間解析を迎えている。その間に眼科、耳鼻科、救急の特定臨床研究を立ち上げた。基礎研究者が患者を直接診ることは叶わないが、研究代表医師・研究責任医師以外(医師以外)の研究を総括する者(問い合わせ先)として必要な作業を実施し(バックサイドで役割をこなし)、間接的ではあるが治療現場の情報を共有してきた。これにより基礎研究から臨床研究までを俯瞰的に診る環境を作り上げることができている。一方で、ヒトの疾患の中にはモデル実験動物がないものもあり、ヒトでしかHD羊膜の効果を確認できないものもある。小さなものではあるが基礎研究と臨床研究の共同作業(更に大きな枠組みでの研究)から開発のステージへと発展させる基盤ができつつある。
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Remarks |
所属機関および共同研究者(研究協力者)のHPで掲載のあるところ
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Research Products
(11 results)