2022 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis and decellularization of human small intestinal submucosa for potential application as an implantable biomaterial
Project/Area Number |
20K12659
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
上野 富雄 川崎医科大学, 医学部, 教授 (70284255)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ヒト小腸粘膜下組織 / 脱細胞化組織 / 移植片 |
Outline of Annual Research Achievements |
標準手術にて正常小腸がやむなく採取される手術において採取されたヒト小腸からヒト小腸粘膜下組織(small intestinal submucosa: SIS)を取り出した。引き続き、Luoらの既報に沿って、ヒトSISの脱細胞化を行った。 それぞれ脱細胞化したヒトSISの組織切片をHE染色で確認した。さらに脱細胞化したそれぞれのSISからDNAを抽出し、残存DNA量を測定した。またSIS内に含まれる主な成長因子として,bFGF (Basic fibroblast growth factor),VEGF (Vascular endothelial growth factor),TGF-β (Transforming Growth Factor-β)の3つがあると報告されているが、それぞれの成長因子の含有量をELISA法で測定した。成長因子の評価するため、マウスの骨髄由来間葉系幹細胞(Bone marrow stromal cells:BMSC)を3種類の脱細胞化したヒトSISと共培養し、細胞増殖・生存の評価を行った。 光学顕微鏡による観察では、細胞を認めなかった。脱細胞化ヒトSISの残存DNA量の測定では、4検体中1検体のみしか基準を満たしていなかった。b-FGFは脱細胞化を行う前のSISには4644 pg/mg認められたが、脱細胞化後は0 pg/mgであった。VEGFは脱細胞化を行う前のSISには4961認められたが、脱細胞化後は28 pg/mgであった。TGF-βは脱細胞化を行う前のSISには 89 pg/mg認められたが、脱細胞化後は2 pg/mgであった。脱細胞化したSISとマウス骨髄由来間葉系幹細胞との共培養による細胞増殖・生存を確認する実験では生細胞の生着と増殖を認めなかった。 以上の検討から、ブタSISの脱細胞化はヒトSISには応用できないことが判った。
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