2023 Fiscal Year Annual Research Report
潰瘍性大腸炎患者における免疫学的便潜血検査自宅測定の有用性の検討
Project/Area Number |
20K12669
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
平岡 佐規子 岡山大学, 大学病院, 准教授 (90397894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高原 政宏 岡山大学, 大学病院, 助教 (80738427)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 潰瘍性大腸炎 / 免疫学的便潜血検査 / セルフマネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は,結果の回収,解析,学会発表,論文投稿準備を行った(以下にまとめて記載). 本研究では,潰瘍性大腸炎患者がキット(OC-ヘモキャッチ「栄研」)を用いて,自宅で便潜血定性検査(以下,在宅便潜血検査)を問題なく行うことができるかどうかの検証がメインである.まずは,在宅便潜血検査の結果が院内定量測定の結果や大腸内視鏡所見(大腸粘膜の炎症所見)と一致するかの確認(①実施と精度の検証)を50例で行い,さらに在宅便潜血検査の継続が可能かの検証(②継続性の検証)として,臨床的寛解,便潜血陰性である患者20例を対象に1年を目安とした在宅便潜血検査行ってもらうこととした.①実施と精度の検証:ほぼ全例で在宅便潜血検査の結果と院内定量測定結果は整合性を認めており,在宅便潜血検査が陽性であった患者は内視鏡的活動性が高く,多くが治療強化を必要とした.一方で在宅便潜血検査が陰性であった患者のなかには,治療強化が必要な患者はいなかった.在宅測定の手技に関しても,8割以上の患者が「思ったより簡単であった」「思ったくらいであった」との回答を得ている.②継続性の検証:現在20例中18例が終了,2例が間もなく終了し,完了となる.現時点の集計患者では,継続性もよく,9割以上の施行率である.陽性化と治療強化の頻度も解析し,今後の研究の勧め方の参考にしていく予定である. 現在,最終結果を用いた学会発表,論文投稿の準備も行っており,②が完了次第投稿を行う予定である.
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