2022 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋環境に対する音響学的識別指標の創生:健康寿命延伸へ向けた技術開発
Project/Area Number |
20K12676
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
丸山 紀史 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90375642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 憲司 千葉大学, フロンティア医工学センター, 准教授 (10572985)
山口 匡 千葉大学, フロンティア医工学センター, 教授 (40334172)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 筋肉 / 糖尿病 / 脂質代謝異常 / 超音波 / インピーダンス |
Outline of Annual Research Achievements |
<糖尿病動物モデルでの検討> CT値の検討:2型糖尿病モデルラットにおける筋肉のCT値は、コントロールに比べて、有意差を認めないものの低値であった。体外走査超音波所見の検討:高周波プローブ(10MHz)を使用し、長軸像での観察条件が最適であった。2型糖尿病モデルラットではコントロールに比べてAmp varianceには差を認めなかったがNakagami-μが高値を呈した。血液検査:中性脂肪、コレステロール、血糖、インスリン抵抗性(HOMA-IR)は、コントロールに比べ2型糖尿病モデルラットにおいて有意に高値であった(p<0.01)。筋組織の検討:2型糖尿病モデルラットでは、コントロールとの間に肉眼的所見の有意な差を認めなかった。 音響学的特性計測-a.インピーダンス:2型糖尿病モデルラットでは1.75Mrayl以下であり、コントロールより低値であった。さらにHOMA-IRや中性脂肪、総コレステロール値との相関も認められた(r=0.6~0.68、p<0.05)。従って、筋のインピーダンスは糖・脂質代謝異常を反映する新たなマーカーとしての役割を有することが示唆された。b.音速:2型糖尿病モデルラット(1802m/s)ではコントロール(1782m/s)に比べて音速が高い傾向を示した。 <3年間の総括>筋肉のインピーダンスはコントロールに比べてサルコペニアでは低く、1.75Mraylがサルコペニアの検出に有用なcut off値であることが示された。また、インピーダンスはHOMA-IRや中性脂肪、総コレステロール値との相関を認め糖・脂質代謝異常を反映する新たなマーカーとしての役割を有するものと考えらえた。
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