2022 Fiscal Year Research-status Report
連続血液粘度測定法に基づく人工心肺中のマイクロバブル発生予測のモデル化と臨床応用
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20K12691
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
宮本 聡史 広島大学, 病院診療支援部, 部門長 (00835366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古居 彬 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (30868237)
岡原 重幸 純真学園大学, 医療工学科, 准教授 (50771185)
高橋 信也 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (70423382)
辻 敏夫 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (90179995)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | マイクロバブル / ニューラルネットワーク / 人工心肺 |
Outline of Annual Research Achievements |
人工心肺中のマイクロバブル発生に関連する4つの要因から,静脈リザーバーから送出されるマイクロバブル数を推定するモデルをこれまでに提案してきた.4つの要因から構築したマイクロバブルモデルを用いて,臨床データから4症例について検討した.臨床経過の中で,4要因の設定条件の変化に対してマイクロバブル送出数とモデルによって算出された数は中等度の相関を認めた.しかし,輸液や輸血といった手技が加わった場合に増加するマイクロバブルに関しては,推定モデルで表現することはできなかったため今後の課題として考えている. さらに,4つの要因の中で血液粘度を決定する因子がマイクロバブルの発生に影響するか詳細に検討する必要があると考え新たに解析した.解析内容は,血液粘度を決定する要因(血液温度,Hct値,血球形態)のうち実験的に再現することができる血液温度とHct値を調整し,同じ血液粘度であっても調整する因子の違いによってマイクロバブルに与える影響が異なるか分析を行った.分析の結果,同じ血液粘性であっても決定する因子によってマイクロバブルの送出数が異なることがわかった. Hct値に比べて,血液温度で調節した時にマイクロバブルの送出数が増加することがわかった.そのため,4要因のうち血液粘性を血液温度,Hct値に要因に分けて5要因でモデルを再構築した.再構築したモデルは,4要因のモデルよりもさらに精度が向上した.新たに構築したモデルの提案を論文として投稿した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでに提案したモデルについて再度検討したところ,さらに分析する必要があったため再分析に時間を要したため計画よりも遅れが生じている.しかし,再分析の結果新たな知見を得ることができ再構築したモデルの提案を論文にて投稿中である.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,新たに構築したモデルの提案を論文投稿中である. 査読結果への対応を行うことで,今年度中に当初計画した研究内容を遂行できると考えている.
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Causes of Carryover |
現在,投稿中の論文が年度中に採択されなかったため次年度にオープンアクセスに投稿するため投稿料等に使用するため.
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