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2020 Fiscal Year Research-status Report

Development of a highly sensitive uric acid biosensor using copper-containing nanofibers for simple measurement of uric acid level in blood

Research Project

Project/Area Number 20K12703
Research InstitutionFukui National College of Technology

Principal Investigator

坂元 知里  福井工業高等専門学校, 物質工学科, 助教 (10711492)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords尿酸バイオセンサ / 分子ふるい機能を有するナノファイバー膜 / 赤血球サイズの阻害 / 電気化学測定
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題は、高尿酸血症の指標となる血中尿酸値を簡易的に計測することを可能とする血中尿酸値バイオセンサシステムの開発を目的とした。本システムは、「酵素及び分子ふるい機能を付与した銅含有ナノファイバー膜を用いて選択性向上」、「カーボンフロス電極を用い、高感度化」、「統計解析により尿酸計測値の信用度確認」の特徴付与により実現を計画した。
本年度は、当初計画では2年目に行う予定であった「分子ふるい機能を付与したナノファイバー膜」を作成し、ナノファイバー膜の選択性評価を行った(銅はまだ不含有)。ナノファイバー膜の作製には福井大学 坂元博昭 先生にご協力いただいた。本ナノファイバー膜は、複数の材料で膜として検証を行った。その結果、ポリウレタン(PU)が最も均一に膜を形成でき、かつ電極へ被覆する際の簡便性を有した。さらにPUの溶液濃度を8%,10%,12%とし膜の作製を行った結果、液だれやシリンジへの目詰まりなど操作性の観点から10 %が適切であった。以上の結果から, 本研究ではナノファイバー膜の作製条件として10% PUを用いることとした。
本研究では物理的計測阻害物質である血球の除去効果を評価するため、血球モデルとして直径6μmのビーズを用いた。ウリカーゼ固定化カーボン電極上に作製したナノファイバー膜の被覆有無の条件下で尿酸測定を行った。測定条件は,尿酸濃度をすべて7 mg/dL一定とし、ビーズ濃度は勾配を持たせた。その結果、ナノファイバー膜の無い電極に比べ,ナノファイバー膜を有したPFC電極はビーズ量が増加しても,応答電流値がほぼ一定となった.本結果より, 作製したナノファイバー膜を用いることで, 血球による尿酸測定の物理的阻害を抑制することが可能であると考える。よって本年度は、赤血球サイズ6μm以上の物理的夾雑物質に対しふるい機能を有するナノファイバー膜の作製条件を決定できた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、「カーボンフロス電極を用い、高感度化」に関する検討を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染対策により半年間以上研究を行うことができなかった。そこで本年度は、当初計画では2年目に行う予定であった「分子ふるい機能を付与したナノファイバー膜」の検討を先に行った。当初計画の1年目に行う予定であった「カーボンフロス電極を用い、高感度化」は成果達成できなかったが、その代わりに2年目の研究を先に行うことで計画の調整を行なったため、予定計画に大きな遅れはないと考える。

Strategy for Future Research Activity

条項にも記述したが、本研究課題は血中尿酸値を簡易的に計測する血中尿酸値バイオセンサシステムの開発を目的とし、本システムは、「酵素及び分子ふるい機能を付与した銅含有ナノファイバー膜を用いて選択性向上」、「カーボンフロス電極を用い、高感度化」、「統計解析により尿酸計測値の信用度確認」の特徴付与により実現を計画した。
本年度は、当初1年目に計画していた「カーボンフロス電極を用い、高感度化」を中心に行う予定である。カーボンフロス電極に尿酸酸化酵素であるウリカーゼを無配向固定し、尿酸計測を行う。カーボンフロスは、カーボン繊維が不織布のように形成されたものである。よってカーボンフロスを電極として用いると、電子を放出する酵素の周りに電子を授受するカーボン繊維が(通常電極より)より近くに存在するため、酵素反応により生じた電子を失活することなく、最 寄りの炭素繊維で受け取ることが可能となると考える。さらに電子授受の効率も向上し、感度の向上も見込まれる。 すでにカーボンフロス電極は作製済みであるため、今後はカーボンフロス電極に酵素を固定し、尿酸値を計測する。

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Published: 2021-12-27  

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