2023 Fiscal Year Annual Research Report
The method to determine the probability of disease severity by bayesian statistical analysis in a small number of patient data.
Project/Area Number |
20K12716
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
谷川 雅人 大分大学, 医学部, 教授 (90332890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安徳 恭彰 大分大学, 医学部, 准教授 (20529797)
岩城 貴史 大分大学, 医学部, 助教 (60416419)
中田 健 大分大学, 医学部, 助教 (60555142)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | IgA腎症 / ベイズ統計 / 重症度の確率分布 / 病変の種類と予後の関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
腎生検をはじめとする様々の検査データからIgA腎症等の進行段階を正確に推定し,併せて,それぞれの患者の置かれた状況を考慮した治療指針を,医療現場に提供することを目的にしている。検査においては,検体中の対象となる細胞や微小器官等が一定量含まれることが必要となるが,十分な数の試料が,確保できない場合もある。このように少数の試料しか得られない場合において,病気の重症度をベイズ統計を用いて確率分布として導き出し,それぞれの患者の実情と併せて考えることのできる方法を検討した。また,IgA腎症の場合,病変と考えられる糸球体には,巣状糸球体硬化症,各種増殖性腎炎,硝子化,半月体形成など様々なものがあり,この中で,どのような場合に予後が悪く,透析療法に至りやすいのかについても検討した。特に,長期間にわたって治療した患者に対して,どのような病変が多い場合,どのような予後になったのかのデータを,できるだけ多く収集た。生検の結果,治療の種類,予後等の経時的データを収集し,個別の事例ごとのデータを解析した。解析方法としては,従来の統計学的手法に加えて、様々な機械学習を用いた方法についても検討した。これらの結果を通常のGibbs sampler等のMCMC法によって推定された事後分布と比較し,推定精度や予測精度がどのように変化するかを詳細に調べ,どのような病変(分布)で,病気がどのように進行するかの確率分布についても解析を行った。これらの解析を通じてIgA腎症の進行段階をベイズ統計を用いて確率的に評価し、少数の試料からでも高精度の予測を行えるようになった。
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