• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2020 Fiscal Year Research-status Report

下腿義足の下肢アライメント予測ソフトウェアの開発~義足作製の標準化を目指して~

Research Project

Project/Area Number 20K12718
Research InstitutionKyoto Prefectural University of Medicine

Principal Investigator

今井 寛  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60719839)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords下腿義足 / アライメント / 歩行
Outline of Annual Research Achievements

①下腿義足の下肢アライメント評価
2020年度は下腿義足患者のデータ収集を主に行った。COVID-19による影響で、京都府身体更生相談所を本年度利用した下腿義足患者は例年より少なかったことおよび研究からの除外症例が多かったことから、当初の目標の症例数には到達できなかったが、現時点で37例のデータを収集した。患者から、年齢、性別、義足歴、義足になった原因などの基本情報、義足の足部パーツや構造などの義足情報、動画を用いた下腿傾斜角の変化、握力やTimes up and go test、中殿筋の筋力を計測した。収集されたデータを、単回帰分析およびSilverman検定、カーネル密度推定といった統計手法を用いて検討した。その結果、立脚中期の下肢アライメントにおいて従来理想とされていた内外反0度になる症例はきわめて少なく、内倒れが残存するパターンと、重心の移動による外倒れの2峰性パターンがあることが判明した。本研究の成果を、第45回日本足の外科学会で報告した。
②短下肢装具における理想的な歩行
携帯型の足底圧計測装置であるWaltwinを用いて、健常者5名を対象に通常歩行、3種類の短下肢装具を用いた歩行解析を行った。1人につき10m歩行を2回行い、足底の圧変化および重心の移動を計測した。また、同意の得られた患者についても1例歩行解析を行った。本法の精度および再現性、評価項目および基準値の設定に関して検証中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

①やや遅れている事象および理由
COVID-19による影響で、京都府身体更生相談所を本年度利用した下腿義足患者は例年より少なかったことおよび研究からの除外症例が多かったことから、当初の目標の症例数である50例には到達できなかったが、現時点で37例のデータを収集した。
②おおむね順調に進展している事象および理由
症例数は当初の予定まで到達していないものの、単回帰分析において立脚初期及び立脚中期における下腿傾斜角で非常に高い相関を認め、立脚中期の下肢アライメントにおいて従来理想とされていた内外反0度になる症例はきわめて少なく、内倒れが残存するパターンと、重心の移動による外倒れの2峰性パターンがあることが判明している。
③総合評価
以上から、患者の基本情報や装具の構造を加味した多変量解析を行うには十分なデータは収集できなかったものの、仮説に対する結果は出てきていることから、症例が増加することで目標とされる結果に到達する可能性が高く、おおむね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

①下腿義足の下肢アライメント評価
引き続き、症例の蓄積を行っていく予定である。本年度もCOVID-19の影響は持続すると考えられるため、本年度末の目標症例数は60に設定する。50例に到達した時点で、Excelベースのアライメント算出ソフトの作成に着手する予定である。症例が20例追加ごとに再評価を行っていく。また、ソフトウェアが全国で使用できる環境を作るため、無料アプリでの提供を検討している。アプリを作成する会社の選定を行っていく。
②短下肢装具における理想的な歩行
携帯型の足底圧計測装置であるWaltwinを用いて、健常者10名を対象とした通常歩行、3種類の短下肢装具を用いた歩行解析をい、本法の精度および再現性、評価項目および基準値の設定に関して検証中である。方法論が完成した後に、同意の得られた脳性疾患患者について歩行解析を進めていく予定である。

Causes of Carryover

COVID-19のため、症例を十分に確保できなかったため症例確保という点での進捗が遅れたこと、およびソフトウェア開発費用および短下肢装具を用いた研究に予定以上の出費が必要となる可能性が生じたため、次年度以降に使用額を繰り越すこととした。
①モフ測(ソフトウェアライセンス):十分な精度が担保できないと判断し、当該業者に改良を要請した。改良後に購入の可能性がある。
②短下肢装具の作製:1足につき15万程度の支出を要する。少なくとも同一の装具で3種類は作製が必要であるため、本年度に作製する予定で繰り越しを行った。
③ソフトウェアの開発:アプリケーション開発システム会社と相談をしているが、開発には150万以上は必要と言われていることから、最終年度に200万円の開発予算を計上すること考慮し繰り越しを行った。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 下腿義足患者の歩行パターンの検討2020

    • Author(s)
      今井 寛
    • Organizer
      第45回日本足の外科学会

URL: 

Published: 2021-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi