2023 Fiscal Year Annual Research Report
下腿義足の下肢アライメント予測ソフトウェアの開発~義足作製の標準化を目指して~
Project/Area Number |
20K12718
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
今井 寛 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60719839)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 下腿義足 / アライメント / ソフトウェア |
Outline of Annual Research Achievements |
作成した下腿義足の動的アライメントを評価するソフトウェアを用いて、下腿義足患者58例に関して、適合判定に該当する症例の割合、本ソフトウェアの検者内誤差および検者間誤差を評価した。また、適合の数値から外れる症例について検討した。 本ソフトウェアで計測した58例中55例(94.8%)が適合ありと判定された。検者内誤差はMMA-HCで0.8±0.6°、MMA-MSで0.6±0.4°、変位量で0.7±0.7°、検者間誤差はMMA-HCで0.7±0.5°、MMA-MSで0.7±0.6°、変位量で1.0±0.8°であった。 ソフトウェアの適合判定から逸脱した症例については、MMA-HCが10°、MMA-MSが7.3°と立脚初期が著しく内倒れで接地し、立脚中期においても大きな内倒れが残存する症例が1例あった。内倒れを改善するようにアライメントの調整を行ったが、本人の立脚初期の設置時におけるバランスが悪く、ソフトウェア上は適合の領域に入らないものの、現在のアライメントで適合と判定した。 また、MMA-HCが0°前後と理想的な接地をしているものの、MMA-MSとMMA-HCの変化量が大きくソフトウェア上、アライメント調整を検討するように判定が出た症例が2例あった。適合範囲に入るようなアライメントに設定は可能であったが、本人と歩行のしやすさを協議し、ソフトウェア上は逸脱しているが、現在のアライメントで適合と判定した。 本結果を、第39回日本義肢装具学会で報告した。現在、日本義肢装具学会雑誌に投稿中である。
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